効率的な輸送を実現できることから物流業界や建設業界をはじめ、様々な業界で重宝されている「増トン車」。聞いたことはあっても、具体的な特徴や用途について詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、増トン車の基本的な特徴や、運転に必要な免許、メリット・デメリット、中古車両を選ぶ際のポイントを解説します。
増トン車について知りたい方や、車両をお探しの方はぜひ最後までご覧ください。
増トン車とは?
既存のトラックの車軸やフレームを強化し、法定の積載量を超えない範囲でトラックの輸送能力を向上させるための改造を施した車両を指します。改造によって、トラックは一度により多くの貨物を運搬できるようになり、輸送効率の向上が図れます。中型トラックをベースにすることが多く、耐荷重性を高める改造が施されます。
増トン車が広く普及するきっかけとなったのは、2007年に実施された道路交通法の改正です。この改正により、中型トラックの車両総重量の上限が11トン未満に引き上げられ、トラックの積載量を法的な範囲内で最大限に引き上げることが可能になりました。その新たな基準は、従来のトラックでは対応が難しかった輸送ニーズに応える手段として注目されました。
増トン車は、物流や建設業界をはじめとした多くの分野で活用されており、限られた車両やドライバーで効率的に運搬作業を行うための重要な選択肢になっています。
運転に必要な免許
増トン車を運転するには、中型免許または、大型免許が必要です。それぞれの免許を取得するにはいくつかの条件があります。まず、中型免許に関しては、普通免許、準中型免許、大型特殊免許のいずれかを取得した後、通算2年以上の運転経験があることが前提条件となります。
大型免許に関しては、普通自動車免許、準中型免許、中型免許、大型特殊免許のいずれかを所持し、通算3年以上の運転経験が必要です。
中型・大型免許を取得するための方法には、自動車教習所に通って規定の教習を受け、試験に合格する方法と、試験場で直接「一発試験」を受けて合格する方法の2つがあります。
教習所に通う場合は、運転技術や法規に関する教習が組み込まれているため、費用や時間はかかりますが、比較的取得しやすいです。
一方で、一発試験は費用が抑えられ、短期間で取得できる可能性もありますが、難易度が高く、簡単に取得することはできません。
増トン車のメリット・デメリット(留意点)
続いて、増トン車のメリットやデメリット(留意点)を解説します。活用を検討している方はぜひ参考にしてください。
メリット
最大の利点として挙げられるのが運搬効率の向上です。増トン車は、標準仕様の中型トラックに比べて積載能力が高く、一度に運べる貨物の量が増えるため、輸送回数を減らすことが可能になります。それにより、燃料費や人件費の削減が期待でき、全体的な業務効率が向上します。
また、大型トラックに比べると維持費が安い点も魅力の一つです。大型車両は車両価格や税金、燃料消費量が高い傾向にありますが、増トン車はその中間的な立ち位置にあるため、運用コストを抑えつつ、効率的に運搬を行えます。コストパフォーマンスに優れていることから中規模の運送業者にとっては、特にメリットが大きいでしょう。
さらに、ドライバーの確保がしやすい点も重要なメリットです。中型免許を持つドライバーは比較的多く存在するため、中型免許で対応できる増トン車を活用すれば、人材の確保が容易で、運送業界における人手不足対策にも寄与します。
デメリット(留意点)
様々なメリットがある一方で、運用する際にはいくつかのデメリット(留意点)も存在します。まず、標準車両と比較して自動車重量税が高くなる点が挙げられます。増トン車は積載能力を向上させるため、車両総重量が大きくなり、その分課税対象となる重量税も増加します。それにより、標準車両よりも保有・運用する際の固定費が高くなるため、予算計画においては注意が必要です。
さらに、既存のトラックを増トン仕様に改造する場合、その費用が高額になる点も留意すべきポイントです。増トンには、車軸やサスペンションの強化、フレームの改造など大規模な作業が必要となるため、多額のコストがかかる場合が多いです。既存車両の状態が十分でない場合には、改造費用が割に合わないケースも考えられます。
中古の増トン車を選ぶ際のポイント
中古車両を購入する場合には信頼できる販売店を選び、しっかりと現車確認をすることが重要です。まず、幅広い車両を取り扱っている中古トラック販売店を選ぶのがおすすめです。複数のメーカーやモデルを比較することで、より自社のニーズに合った車両を見つけられる可能性が高くなります。
また、自社整備工場を持つ販売店であれば、車両のメンテナンスやチェックがしっかり行われていることが多いため、質の高い中古車両を見つけやすいです。定期点検や修理の対応などアフターサービスが充実しているかどうかも重要なポイントです。
現車確認ではエンジンの動作や異音の有無を確認することが必須と言えます。エンジンの状態は性能に直結するため、慎重にチェックしましょう。外装や内装も確認が必要で、特に荷台や荷室の傷や腐食、塗装状態に注意を払い、付属品や架装品が正常に動作するかの確認も重要です。
それらのポイントを抑えることで、質の高い中古増トン車を選ぶことができます。
中古の増トン車をお探しなら
増トン車をお探しであれば、ぜひトラックランドのご利用をご検討ください。トラックランドでは、増トン車をはじめ、大型、中型、小型、トラクタ、トレーラ、さらには商用車やバンタイプまで、多種多様な車両を豊富に取り揃えています。ご希望の車両が在庫にない場合、全国のネットワークを活用し、お探しすることも可能です。
トラックランドでは、仕入れの段階から車両の品質管理を徹底しており、整備資格を持つスタッフが入庫時に厳しいチェックを実施し、その後も清掃や整備、必要に応じた架装・板金を行い、高品質な状態でお客様へ納車しています。
販売だけでなく、車両の買取、陸送、メンテナンス、リース・サブスクなど、ワンストップでサービスをご提供しています。北海道から沖縄まで全国に拠点があるため、地域に関わらず迅速に対応可能です。
通常の購入だけでなくサブスクリプションサービス「サブスクdeスグのり」もご利用いただけます。
余計なマージンを省く仕入れ体制と効率的なサービスで、高品質かつ適正価格の車両を提供しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
増トン車について
効率的な運搬を可能にする増トン車は、2007年の道路交通法改正をきっかけに普及し、コストパフォーマンスや柔軟性の高さから多くの業界で活用されています。運搬効率の向上や大型トラックに比べると維持費が安いというメリットがある一方、標準車両と比べると自動車重量税が上がることや、改造する場合の初期費用については理解しておく必要があります。
中古の増トン車を購入する際には、信頼できる販売店を選び、車両の品質や状態をしっかりと確認することが大切です。整備体制やアフターサービスが充実した専門店を利用することで、購入後も安心して運用できます。
活用を検討されている方は、自社のニーズに合わせた選択を行い、業務の効率化やコスト削減を目指してみてはいかがでしょうか。
なお、コストパフォーマンスの高い中古トラックをお探しであれば、ぜひトラックランドにご相談ください。