はたらくクルマに関わるプロフェッショナルを招き有用な情報をお届けする
連載企画【トラックランドアカデミー】。
前号に引き続き、物流応援団・株式会社ヤマネット代表取締役山田泰壮(やまだ やすお)氏を迎え、
全国各地やオンライン上で主催し高評を得ている『物流マネージャー実践研修』の
研修内容をより深く紐解いてゆきます。
成果の出る活発な行動の習慣化とはーー?? 成果を出すための三つの力とはーー??
より良い社会人生活を送る為の、貴重なヒントとなるそんな内容をお届けします!
物流応援団 株式会社ヤマネット 代表取締役 山田 泰壮氏
昭和40年京都生まれ。現在、物流応援団グループの代表として、株式会社ヤマネットと株式会社マイロジ(旧マルヒデ運送)を経営。高校卒業後すぐに地元(愛知県)中堅の運送会社に入社し、トラックドライバーとして社会人デビュー、その後、営業所長、静岡支店長、営業本部長、常務取締役を歴任し、2000年に退任後、ヤマネットを創業、物流応援団長と称し研修事業を立ち上げた後に御縁あり株式会社マイロジ(旧マルヒデ運送)の代表に着任、研修事業と実物流事業の兼務がスタートし、その後、研修事業は全国に展開、実物流事業は愛知県内に物流センターを3拠点設置し現在従業員数200名、東海エリアを中心に展開している。
著書に『崖っぷちから這い上がる「5つの力」』(ごま書房新社)、『良縁と強運を掴む』(セルバ書籍)、『フロイト、ユング、アドラーの心理学』(マネジメント社)がある。
全ての成果の土台は“社風”にあり
前回(第1回)では、物流応援団株式会社ヤマネットが主催する物流マネージャー実践研修の概要、目的、主旨をお伝えしました。“成果の出る活発な行動を習慣化する”ことを目的としたこの研修では、成果を三つに定義しており一つ目は社風向上、二つ目は事故撲滅、三つ目は業績向上、この三つは全てリンクしており、どれ一つが欠けても成立せず、三つで一つです。しかし、その中でも土台となるのが“社風”。社風とは「社内の人間関係が創り出す風土」であり、良い社風が土台にない限り、事故が起きない体質は育まれず、業績にも繋がりません。言うは易し、行なうは難しですが、やはり成果を出すには力を付けていかねばなりません。物流マネージャー実践研修では三つの力を磨いて参ります。一つ目は「決めたことをキチッとやる力」、二つ目は「伝える力」、三つ目は「聴く力」。
今回(第2回)は、一つ目の力「決めたことをキチッとやる力」について解説して参ります。
決めたことをキチッとやる力
例一つ目の「決めたことをキチッとやる力」まずは、これが大前提であります。どれだけ上手に伝えることが出来ても、どれだけ人の話をよく聴いたとしても、決めたことをやらない人、約束を守らない人は信用も信頼もできないから論外です。だからまずは何より「決めたことをキチッとやる」なのです。
物流マネージャー実践研修では必ず目標を設定し、計画を立てます。1か月間、行動することを出来る限り詳細に具体的に決めて、それを月間行動計画書のフォーマットに文字と数字でキチッと記載します。例えば、社内にてドライバーさんとの面談を計画したならば、そこには、いつ誰と行なうのか、1か月で何人と行なうのか、面談のテーマ、目的は何かを明確に決める、営業活動であれば、1か月間の顧客接点数(訪問件数、電話件数、手紙枚数)の設定、いつ、どこへ、誰を訪ねるのか、新規顧客獲得件数、金額なども具体的に設定する。つまり5W2Hで、その月間行動計画書には自分で決めた未来1か月間がビッシリ記載されます。その内容に従って1か月間行動する。そして、月に1度の集合研修でそれを仲間に発表する、仲間から数々の指摘やアドバイスをもらう、それを次月度に活かし更にレベルアップした計画書を作り、それに従ってまた行動する。つまり〝書く~云う(伝える)~行動する〟を1か月単位で仲間と共に切磋琢磨しながら愚直に繰り返していくことにより「決めたことをキチッとやる力」を磨き習慣化してくのです。
では、次回は二つ目の力「伝える力」について解説して参ります。
次号よりじっくり解説して参ります。