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トラックのインバーターとは何?活用するメリットや選ぶ際のポイントを解説

まなびのコラム

トラックのインバーターとは何?活用するメリットや選ぶ際のポイントを解説

長距離運転や現場作業が多いトラックドライバーにとって、車内の快適性や作業効率をどう高めるかは重要な課題です。最近では、パソコンや電気製品を車内で使う方も多く、その環境を実現するためには適切な装備が必要です。

今回の記事では、トラックのインバーターに注目し、主な種類や、活用するメリット、選ぶ際のポイントなどを解説します。

トラックでのインバーターの活用を検討されている場合にはぜひチェックしてください。

トラックのインバーターとは?

車両のバッテリーから供給される直流電流(DC)を、家庭用電化製品などで使われる交流電流(AC)に変換する装置がインバーターです。それにより、車内でもノートパソコンやスマートフォンの充電器、電子レンジ、電動工具など、様々な電気製品を使用することが可能になります。

インバーターの種類

トラック用のインバーターは、接続方法によって大きく「シガーソケット接続タイプ」と「バッテリー直接接続タイプ」の2種類に分けられます。

シガーソケット接続タイプは、車両のシガーソケットに差し込むだけで使用できる手軽さが特徴です。主にスマートフォンやノートパソコンなどの機器の充電用途に適しており、取り付けも簡単で扱いやすい反面、使用できる電力は限られます。価格はおおよそ3,000円~8,000円程度と比較的安価です。

一方、バッテリー直接接続タイプは、トラックのバッテリー端子にインバーターを直接接続するタイプで、比較的大きな出力が得られます。電子レンジや電動工具など、消費電力の高い機器を使用したい場合はこちらが適しています。価格帯は1万円~5万円程度が中心ですが、高出力・高機能モデルではそれ以上になる場合もあります。

ただし、取り付けには知識と配線作業が必要なため、設置時には注意が必要です。使用目的や予算に応じて、最適なタイプを選びましょう。

インバーターを活用するメリット

インバーターを活用するメリット

トラックでインバーターを活用するメリットとして「快適性・利便性の向上」「緊急時の電源確保」が挙げられます。

快適性・利便性の向上

インバーターを使えば、トラック車内でも家電製品が使用できるため、ドライバーにとって快適性や利便性が大きく向上します。例えば、夏場に小型扇風機を使ったり、ノートパソコンで作業をしたりといったことが可能になります。また、休憩中に電子レンジでお弁当を温められたり、電気ケトルでお湯を沸かしてカップ麺を食べたり、ポータブル冷蔵庫で飲み物を冷やしたりといった日常的な活用も可能です。

長距離運行中にスマートフォンやタブレットの充電もできるため、連絡手段にも支障が出にくくなり、仕事の効率も高まります。車中泊や待機時間の多い配送業務では、車内の快適性・利便性が向上することで仕事へのモチベーションも変わってくるでしょう。

緊急時の電源確保

トラックにインバーターを搭載しておくことで、災害時や緊急時にも電源を確保できるという大きなメリットもあります。例えば、渋滞や通行止めによって長時間車内で待機する際でも、スマートフォンの充電が可能になり、情報収集ができ安全確保に役立ちます。

また、冬場には電気毛布やヒーターなどを活用して寒さをしのぐことも可能です。トラックが避難場所や支援拠点として使われる状況では、照明や簡易調理器具の電源としても活用でき、周囲への支援にもつながります。停電が発生した配送先や作業現場では、ポータブル電源として活躍する場面も多く、非常時の備えとしても、インバーターは頼れる存在です。

トラックのインバーターを選ぶ際のポイント

トラックのインバーターを選ぶ際のポイント

インバーターは、種類以外にも各製品によって違いがありますので、適切なものを選ぶ必要があります。

ここでは、トラックのインバーターを選ぶ際のポイントを「対応電圧と出力」「機能」「使いやすさ」に分けて解説します。

対応電圧と出力

インバーターを取り付ける際は、車両のバッテリーの電圧に対応しているかを確認することが重要です。基本的に普通車は12V、トラックは24Vで、誤ったインバーターを購入してしまうと使用できません。

また、使用したい電化製品に合わせた出力を選ぶ必要もあります。スマートフォンの充電やパソコンの使用程度であれば150~300W程度で対応できますが、電子レンジや電動工具など高出力が必要な機器を使う場合は、1500W以上が必要です。複数の機器を同時に使う場合は、出力の大きい製品を選んでおくと安心です。

機能

使用する環境に適した機能が備わっているかも確認しましょう。例えば、車内の温度が高くなりがちな夏場でも安定して使いたい場合は「過熱防止機能」や「自動冷却ファン」が付いているものだと安心です。

また、過電流・過負荷・過電圧などの保護回路が搭載されていると、万が一のトラブル時でも本体や接続機器を守ることができます。

使いやすさ

インバーターの使い勝手や快適性も見逃せません。コンセントの数や配置、USBポートの有無は重要な要素です。複数の機器を同時に使いたい場合は、ACコンセントが2口以上あるタイプが便利ですし、スマートフォンの充電用にUSBポートがあると配線がスッキリします。

また、インバーターの動作音にも注目しましょう。静音設計の製品であれば、夜間の仮眠時や休憩中でも快適に使用できます。そうした細かい点が、日常使用でのストレスを大きく左右します。

インバーターの使用に関する注意点

インバーターの使用に関する注意点

トラックでインバーターを使用する際に抑えておくべき注意点もあります。まず、定格出力を超える機器を接続しないことです。定格以上の負荷がかかると故障や発火のリスクがあります。また、通気性の悪い場所に設置すると過熱し、安全装置が作動したり停止する原因になりますので、注意が必要です。

加えて、インバーターは精密機器でもあるため、雨水の侵入や強い衝撃を避けるように設置・取り扱いをするのもポイントです。初めて使う場合は、取り扱い説明書をよく読み、正しい方法で使用するよう心がけましょう。

トラックでインバーターを使用する場合には

トラックにインバーターを導入することで、車内で様々な電化製品が使えるようになり、快適性・利便性が大きく向上します。災害時や非常時の電源にもなるため、備えとしても有効です。電圧や出力、機能を確認し、使いやすさなども考慮して製品を選び、安全に使用することが重要です。ぜひ、インバーターを活用して車内をより快適な空間にしてみてください。

なお、トラックの購入や買い替え、メンテナンスを依頼する際には、ぜひ「トラックランド」にご相談ください。高品質な中古トラックを適正価格でご提供しており、在庫にない場合でも全国のネットワークを活かして最適な一台をお探しすることもできます。

買取・販売・リース(サブスク)・陸送・メンテナンスまでワンストップで対応可能ですので、ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。

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この記事を監修した人

この記事を監修した人 トラックランド管理人:高良

神奈川県出身。株式会社タカネットサービスの9年目の社員。
これまでに監修した記事は200件以上!中古トラックに関する豊富な知識と経験を活かし、中古トラック業界の最新情報やお役立ち情報を発信しています。

実際のトラック販売やメンテナンスにも精通しており、読者にとって有益な情報をわかりやすく提供することを心がけています。

趣味は野球観戦で、休日には球場でリフレッシュするのが楽しみの一つ。

「月刊トラックランドオンライン」にて、中古トラック選びのコツや業界の最新情報を発信中。

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