長距離輸送などで長時間の運転をする必要があるトラックドライバーにとって、仮眠スペースの確保は安全運転のために欠かせない重要なポイントです。しっかりとした休憩が取れないと、疲労や眠気が蓄積し、事故のリスクも高まります。
とはいえ、初心者トラックドライバーで「そもそもトラックの仮眠スペースはどこ?」「車内で快適に休むにはどうしたらいいの?」といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
今回の記事では、トラックの仮眠スペースの主な場所や、快適に過ごすための工夫やアイテムなどを紹介します。
トラックの仮眠スペースはどこ?
それでは早速、トラックの仮眠スペースについて解説していきます。トラックの基本的な仮眠スペースは「運転席の後部」と「頭上」になります。
運転席の後部
多くの中型・大型トラックには、運転席のすぐ後ろに仮眠スペースが設けられており、「ベッドスペース」や「寝台」とも呼ばれています。その部分はフラットな構造になっていて、ドライバーが横になってしっかりと休憩できるように設計されています。車種によってはマットレスが標準装備されていたり、仕切り用のカーテンでプライバシーが確保できる仕様になっている場合もあります。
しっかりと横になれる点や、空間を仕切って休める快適性の高さが大きなメリットといえるでしょう。その一方で、車両のサイズや設計によってはスペースがやや狭く感じられることもあり、荷物の配置や構造によっては寝台の活用が制限される場合もあります。
頭上
一部のハイルーフ車両や特別仕様のトラックには、キャビンの頭上部分を仮眠スペースとして活用できる設計が見られます。横になる、あるいは体を伸ばして仮眠するには十分なスペースが確保されており、休憩・仮眠スペースとして適しています。頭上スペースの最大の利点は、車内空間を効率的に活かしながら荷室の広さを犠牲にしないという点にあります。
ただし、基本的に天井が低いため動きにくく、また頭上に設けられているため、乗り降りの際には慎重な動作が必要になるなど、使い方には少し工夫が求められます。
トラックで快適に仮眠を取るには?
長距離運転をこなすトラックドライバーにとって、質の高い仮眠は業務効率や安全運転の鍵を握る重要な要素です。限られた車内空間であっても、ちょっとした工夫とアイテムの導入によって、快適な睡眠環境を作ることが可能です。
ここでは、トラックで快適に仮眠を取るためのポイントを紹介します。
寝具・マット
運転席の後部スペースや寝台部分をそのまま使うだけでは、快適な睡眠は難しい場合があります。そこで重要になるのが、専用のマットや寝具の使用です。低反発マットレスや折りたたみマットは、体への負担を軽減し、長時間の休息でも快適に過ごせるでしょう。さらに、季節に応じて通気性の良い敷きパッドや保温性の高い寝袋などを活用すると、より快適に眠ることができます。加えて、クッション性の高い枕や毛布などを準備しておくと、就寝時の姿勢が安定し、深い睡眠が取りやすくなります。気候や体調に合わせて寝具を使い分けるのがおすすめです。
遮光カーテン・サンシェード
外からの光を遮ることも快適な仮眠を取るために欠かせません。車内に取り付けられる遮光カーテンや、フロント・サイドガラスに設置するサンシェードは、直射日光や街灯などの光をカットし、暗く落ち着いた空間を作るのに役立ちます。また、視線を遮ることにもつながり、プライバシーを確保しながら安心して休めます。特にパーキングエリアや路上など、人目が気になる環境での仮眠には欠かせないアイテムです。遮光性だけでなく、断熱効果がある素材を選ぶと、夏の暑さや冬の寒さを和らげる効果も期待できます。
騒音対策
周囲の交通音などが気になって眠れないという場合には、防音対策も有効です。耳栓やノイズキャンセリングイヤホンを活用することで、車内の静けさを確保できます。また、ホワイトノイズ発生機やスマートフォンのアプリを使って、心地良い音で周囲の雑音を和らげる方法もおすすめです。音の遮断は、短時間でも質の高い睡眠を取るための大切なポイントです。さらに、静かな場所を選んで停車することも大切で、睡眠不足による集中力低下を防ぐため、騒音対策も取り入れましょう。
時間
トラックで仮眠を取る際には、時間や取り方にも工夫が必要です。眠気を感じたときに無理に運転を続けるのは危険であり、早めに安全な場所で仮眠を取ることが事故の予防につながります。日中に仮眠を取る場合は、15〜20分程度の短時間睡眠が効果的とされています。それにより、脳をリフレッシュさせつつ、深い眠りに入らずに済むため、目覚めもすっきりします。一方、夜間に仮眠を取る場合には、最低でも90分〜2時間程度のまとまった睡眠時間を確保することで、疲労回復につながります。特に午後2時〜4時や深夜2時〜4時は眠気が強くなる時間帯であり、その時間を上手に使って仮眠を取ることが、長時間運転の安全と効率に直結します。
トラックでの仮眠に関する注意点
最後にトラックでの仮眠に関する注意点を紹介します。
安全な場所で停車する
トラックで仮眠を取る際は、必ず安全な場所に停車しましょう。路肩や私有地など、停車が禁止または危険な場所は避け、サービスエリアやパーキングエリア、専用の休憩スペースなどを利用しましょう。通行の妨げにならず、他のドライバーや周囲の環境に配慮が必要です。また、照明がしっかりある場所や人通りのある場所を選ぶことで、防犯面でも安心して仮眠を取ることができます。さらに、複数のトラックが停まっている場所を選ぶことで、トラブルのリスクを減らしやすくなります。できるだけ安全性の高い場所を確保するよう心がけましょう。
防犯対策を徹底する
仮眠中は無防備になりやすく、車両を狙った盗難や侵入のリスクが高まります。車内で休む前に必ずドアや窓を施錠しましょう。貴重品やスマートフォン、財布などは外から見える位置に置かず、手元や目の届く場所に保管することでリスクを軽減できます。最近では外部からの振動や接触を感知して警告を発するシステムもあり、防犯対策として役立ちます。安心して休むためには、そうした対策を習慣化することが重要です。
トラックでの仮眠について
トラックの仮眠スペースは主に「運転席の後部」や「頭上」など、限られた車内空間を工夫して確保されています。ドライバーが安全かつ快適に休息を取るためには、寝具や遮光カーテンなどのアイテムも重要です。しっかりと休むことで疲労軽減や業務効率の向上につながります。
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この記事を監修した人

神奈川県出身。株式会社タカネットサービスの9年目の社員。
これまでに監修した記事は200件以上!中古トラックに関する豊富な知識と経験を活かし、中古トラック業界の最新情報やお役立ち情報を発信しています。
実際のトラック販売やメンテナンスにも精通しており、読者にとって有益な情報をわかりやすく提供することを心がけています。
趣味は野球観戦で、休日には球場でリフレッシュするのが楽しみの一つ。
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