国内最大級の自動車イベント『東京モーターショー2019』。
今年は2019年10月24日(木) ~ 11月4日(月)まで東京ビッグサイト「青海エリア」「有明エリア」と、その2箇所を繋ぐ「OPENROAD」の3つの会場で開催された。
「青海エリア」にはトラック4メーカーが出展。またキッザニアやトミカコーナーといった子供向けの職業体験ブースが設けられており、エリア全体が大盛況!来場者の多くが家族連れで、子供たちは車に関わる仕事を楽しそうに体験していた。
その中で、ひまわりと大型モニターが印象的だったのは、日野自動車の展示ブース。
大型モニターで今展示のコンセンプトモデルである『フラットフォーマー(FlatFormer)』を紹介するアニメーションが流れており、注目を集めていた。
今回の展示やコンセプトをインタビューしたところ「今回は東京モーターショーという事でファミリー層への訴求などを意識している。アニメーションを用いた商品説明で未来の日野の姿を分かりやすく示しつつ楽しんでもらえるような企画をした。」とのこと。
今展示のメインである『フラットフォーマー(FlatFormer)』は、多種類のボディを用途によって載せ替えが可能。様々なサービスを提供できる日野の未来を象徴しており、ブース内では実際に花を運ぶ様子が展示されていた。
「日本を取り巻く社会構造が変化し、労働人口の減少等様々な問題が発生する中で、多様なニーズに応えられる車体を開発し、新しい価値観を提示・創ることや問題の解決の糸口につなげていきたい。」そんな思いが込められたブースには、休憩スペースやキッズスペースがあり、人々の暮らしに寄り添おうとする日野自動車の温かみで溢れた。
次に向かったのはいすゞ自動車の展示ブース。
今回が世界初公開とされるショーモデル『FL-IR』を始めとする最新車両が多く展示されていた。中でも運転席と荷台部分が繋がったウォークスルー構造が特徴の『いすゞエルフ EVウォークスルーバン』は、荷台から運転席までの試乗見学が可能であった。
この車両は通常の運転席に比べて視野を広くするために従来のミラーより広い範囲を映すことができる電子ミラーシステムや、車両の全周囲を確認できる3Dサラウンドマルチビューを採用しており、より安全面が配慮された車両として、労働環境や集配作業の効率化が期待されている。
また、最新車両の乗車体験や、臨場感溢れる未来の可動サポートを体感できるプレイズムシアター、タッチディスプレイなど、近未来の物流がイメージできる貴重な体験ができる展示となっていた。
最後に向かったのは三菱ふそうの展示ブース。
“CHALLENGE THE CHANGES” をテーマとしたブースは、全体を流れるように光るLEDが「変わり続ける世界で《挑戦する姿勢》」を表しており、シルバーの展示車両と相まって独特な空間を生み出していた。
その中で注目を集めていたのは今展示のメイン『Vision-F-CELL』。ゼロエミッション小型トラックの進化形を体現しており、三菱ふそうの新たなチャレンジを象徴している。
世界初公開となるこのコンセプトモデルは、昨今の排気ガスの問題に対してのふそうなりの提案を表す車両として、水素を使用した燃料電池を搭載。
余談として、トラックのキャブが特撮戦隊モノを想像させるらしく、子供向け雑誌に写真を使わせてほしいという問い合わせもあったとか。ブースがキッザニアに近いこともあり小さなお子様や、その斬新なデザインを撮影するギャラリーが多かった。
社会や市場、環境などの変化というものに対して、《変化には常に挑戦が必要である》という思いが込められていた三菱ふそうの展示ブース。
そこには、日本の流通インフラを支えるための新たな車両を常に追求していく挑戦への意欲を強く感じた。
今回はこの他にも多数のメーカーが出展しており、東京モーターショー2019のテーマ“Open Future”を意識した最新車両、乗用車はSUVが多く展示された。そのすべてがこれからの人々の生活を支え、豊かするための技術の結晶体。
日々進化を遂げ未来の物流ネットーワークへと繋がるであろうこれらの車両は、これからも進化を続け、そう遠くない未来には我々の近くを走っているかもしれない。