月刊トラックランドONLINEとは

トラックのタイヤがパンクしたらどうする?対処法や原因・予防法など

まなびのコラム

トラックのタイヤがパンクしたらどうする?対処法や原因・予防法など

トラックのタイヤには常に大きな負荷がかかっていますので、パンクはいつ発生してもおかしくないトラブルの一つです。長距離輸送や重量物の積載中にパンクすると、業務の遅延だけでなく、ドライバー自身に危険が及ぶこともあります。

突然のトラブル時に慌てないためにも、適切な対処法や原因、予防法を理解しておくことが重要です。今回の記事では、トラックのタイヤがパンクした際の正しい対応から、原因、日常的にできる予防法まで解説します。

トラックのタイヤがパンクした時の対処法

それでは早速、トラックのタイヤがパンクした時の適切な対処法を解説します。

①安全な場所に停車する
走行中にパンクを感じたら、急ブレーキを避け、ハンドルをしっかり握って徐々に減速し、安全な路肩や駐車スペースに停車します。高速道路では路肩のさらに左端に寄せ、可能であれば非常駐車帯を利用します。停止後はハザードランプを点灯し、後続車に異常を知らせます。

②後続車への注意喚起
停車後は、三角停止板を車両後方に設置します。高速道路の場合は50m以上後方に置くのが原則です。作業する際は反射ベストを着用し、夜間や悪天候時は特に視認性を高めることが重要です。

③状況を確認する
パンク箇所や損傷の程度を確認します。タイヤが完全に潰れている、サイドウォールが裂けている、金属片が刺さっているなどの場合は、自力での修理が難しいケースが多いです。

④スペアタイヤに交換またはロードサービスを呼ぶ
スペアタイヤが搭載されており、安全に作業できる場所であれば交換を行います。スペアタイヤがない場合や交換作業が困難な場合は、ロードサービスや専門業者に連絡します。高速道路上では特に自力修理を避け、業者に依頼しましょう。

⑥応急修理後の対応
パンク修理やスペアタイヤ交換はあくまで応急対応です。作業後は速やかに整備工場や専門業者に依頼して、正式な修理や新品への交換を行いましょう。

修理費用の相場

トラックのタイヤパンク修理費用は、修理方法やタイヤのサイズによって異なります。一般的なタイヤの外面修理は3,000〜5,000円程度、内面修理は5,000〜8,000円程度が相場です。

ただし、走行によりサイドウォールが損傷している場合やトレッド部の損傷が大きい場合は修理できず、タイヤ交換が必要になることがあります。その場合、タイヤ1本あたりの交換費用は2万円〜8万円程度が目安です。

トラックのタイヤパンクの主な原因

トラックのタイヤパンクの主な原因

タイヤのパンクの主な原因として「異物の踏み込み」「空気圧の不適正」「タイヤの劣化・摩耗」「過積載や偏った積載」「高速走行時の過熱」などが挙げられます。

異物の踏み込み
道路上の釘やガラス片、金属くずなど鋭利な異物を踏むことでタイヤに穴が開き、空気が漏れてパンクします。工事現場や産業道路付近は異物が落ちていることが多く、注意が必要です。異物が刺さったまま走行すると損傷が拡大し、バーストの危険性も高まります。

空気圧の不適正
空気圧が低すぎるとタイヤがたわみ、接地面の発熱や摩耗が早まりパンクのリスクが増します。逆に高すぎると衝撃に弱くなり、段差や障害物でバーストしやすくなります。トラックは積載量や気温の変化でも空気圧が変動するため注意が必要です。

タイヤの劣化・摩耗
長期間の使用や過度の摩耗により、ゴムが硬化・ひび割れして耐久性が低下します。特に溝の残りが少ない状態では、パンクしやすくなります。また、劣化は外見だけでは判断しづらく、製造からの経過年数や走行距離も重要な判断材料です。

過積載や偏った積載
規定以上の積み込みや荷物の偏りはタイヤに過剰な負荷をかけます。結果として変形が進み、損傷やパンクにつながります。過積載は法令違反であるだけでなく、サスペンションやブレーキにも悪影響を与えるため、車両全体の寿命を縮める要因になります。

高速走行時の過熱
長時間の高速走行でタイヤ内部の温度が上がりすぎると、ゴムや内部構造がダメージを受けやすくなりますので、夏場や重積載時は注意が必要です。

タイヤのパンク対策・予防法

タイヤのパンク対策・予防法

パンク対策・予防法としては「定期的な空気圧チェック」「タイヤの溝・劣化状態の確認」「積載量とバランスの管理」「安全運転」「運行中の温度管理と休憩」が挙げられます

定期的な空気圧チェック
タイヤの空気圧チェックはパンク予防の基本です。適正値を保つことで耐久性が向上し、過度な負荷がかかるのを防げます。特にトラックは積載量や気温で空気圧が変動するため、運行前の点検や給油時のチェックを習慣化しましょう。空気圧ゲージを常備しておくと、異常を早期に発見できます。

タイヤの溝・劣化状態の確認
タイヤの摩耗やひび割れはパンクの大きな要因です。溝の残り深さや表面のひび割れ、異物の食い込みなどを定期的に確認し、寿命に達したタイヤは早めに交換しましょう。見た目が問題なくても、製造から5年以上経過したタイヤは内部劣化が進んでいる可能性もあります。

積載量とバランスの管理
必ず車両の最大積載量を守り、左右・前後のバランスを意識して配置することが大切です。荷崩れ防止のための固定も同時に行うと、安全性が向上します。

安全運転
道路上の釘や金属片、ガラスなどはパンクの直接的な原因になります。工事現場や産業道路では特に注意し、可能な限り避けて走行しましょう。また、段差や縁石の乗り上げもタイヤ損傷の原因になるため、減速や進入角度の調整を意識すると効果的です。

トラックのタイヤがパンクした場合には

トラックのタイヤパンクは、業務の遅延や事故の危険を伴う重大なトラブルです。原因は異物の踏み込みや空気圧の不適正、摩耗、過積載など多岐にわたりますが、日常的な点検や正しい運行管理で予防できることもあります。万一パンクした場合も、慌てず安全な場所に停車し、適切な応急対応や専門業者への依頼を行うことが重要です。

なお、トラックの整備や買い替え、中古車の導入の際は、ぜひトラックランドへご相談ください。全国対応で中古トラック・商用車の販売、買取、リース(サブスク)など、幅広いサービスをご提供しています。

また、グループ会社の陸送ネットでは、登録・車検・整備・陸送までをワンストップで対応可能。日常的なメンテナンスから車両の入れ替えまで、経験豊富なスタッフが丁寧にサポートしておりますので、お気軽にご相談ください。

トラックランドの詳細はこちら

陸送ネット

陸送ネットの詳細はこちら

車両の陸送・登録・車検・整備を手掛け、全国対応でスムーズな車両移動をサポート。特殊車両や大型車両にも対応し、法人・個人を問わず幅広いニーズに応えています。

この記事を監修した人

この記事を監修した人 トラックランド管理人:高良

神奈川県出身。株式会社タカネットサービスの9年目の社員。
これまでに監修した記事は200件以上!中古トラックに関する豊富な知識と経験を活かし、中古トラック業界の最新情報やお役立ち情報を発信しています。

実際のトラック販売やメンテナンスにも精通しており、読者にとって有益な情報をわかりやすく提供することを心がけています。

趣味は野球観戦で、休日には球場でリフレッシュするのが楽しみの一つ。

「月刊トラックランドオンライン」にて、中古トラック選びのコツや業界の最新情報を発信中。

ぜひチェックしてください!

トラックでマニュアルが主流なのはなぜ?理由やオートマとの違いなどトラックでマニュアルが主流なのはなぜ?理由やオートマとの違いなど前のページ

カテゴリー

月刊トラックランド本誌の定期購読ご希望の方はこちら
月刊トラックランド本誌バックナンバー
PAGE TOP