いすゞ・フォワードは、日本の物流・運輸業界を長年にわたって支えてきた中型トラックの代表的な存在です。初代モデルの登場から現在に至るまで、時代のニーズや規制に対応しながら着実に進化を遂げてきました。歴代モデルでは、エンジン性能の向上や燃費改善、安全装備の充実など、様々な改良が積み重ねられています。
今回の記事では、「いすゞ・フォワードの歴代モデル」をテーマに、初代から最新モデルまで各世代の特徴と詳細を解説します。フォワードの歴代モデルに興味がある方はぜひご覧ください。
いすゞ・フォワードとは?
いすゞ自動車が製造・販売する中型トラック「フォワード」は、小回りの利く機動性と十分な積載能力を両立した車両として、物流や建設業をはじめとする様々な現場で活用されています。
いすゞ自動車はディーゼルエンジンの開発・製造に強みがあるメーカーとして知られており、フォワードにもその技術が惜しみなく投入されています。日本国内のみならず、アジアをはじめとする海外市場にも展開されており、グローバルな視点からも信頼性の高い中型トラックとして認知されています。
【いすゞ・フォワード】歴代モデルの特徴・詳細

それではここからは、いすゞ・フォワードの歴代モデルの特徴や詳細を解説していきます。
初代
1970年(昭和45年)に登場した初代フォワードは、TR型で、直列6気筒・125psのD500型エンジンを搭載していました。先代のTY型と同様にセミキャブオーバー型を採用しており、フルキャブとSキャブ(ショートキャブ)の2種類が用意されていました。
丸みを帯びたキャブの形状から「ムーミン」の愛称で親しまれ、当時のドライバーや業界関係者に広く知られた存在です。
登場翌年の1971年にはエンジン出力が125psから130psへと引き上げられ、1972年にはマイナーチェンジを実施。SBR型が登場し、外装デザインの変更が行われました。また、1974年には中型車としては初めてAT車が追加されるなど、利便性の向上にも積極的に取り組んでいた時期です。
2代目
1975年(昭和50年)に登場した2代目フォワードは、フルキャブオーバー型へと刷新されました。最大の特徴は、中型直噴ディーゼルエンジンの先駆けとなる145psの6BB1型エンジンを搭載した点で、キャッチコピーに「フォワード・ザ・ビッグ」を掲げ、力強さを前面に打ち出したモデルとして市場に投入されました。
1976年には160psの6BD1型エンジンを搭載した「フォワードFX-II」が登場し、1979年のマイナーチェンジでは170psの「フォワードFX-III」の追加とともに、ディスクブレーキやエアサスペンション、速度感応型パワーステアリングなど装備面も大幅に充実。1980年には180psターボエンジン搭載車が追加され、パワー面での進化も続きました。
1984年のマイナーチェンジでは排出ガス規制に適合した新開発エンジンへの換装や、イグニッションキーのみでエンジンの始動・停止が行える「エンジンワンキーシステム」が採用されるなど、実用性と先進性を両立しながら進化を遂げた世代です。
3代目
1985年(昭和60年)に登場した3代目フォワードは、開発コードの「840(ハ・シ・レ)」が愛称として与えられ、トラックとして初めてグッドデザイン賞を受賞したモデルとしても知られています。エンジン面ではインタークーラーターボの6BG1-TC型が追加されて200ps以上のパワーを発揮し、マルチユースシート&ベッドなど利便性を高める装備も充実していました。
1988年のマイナーチェンジではセラミックターボエンジン車の追加や内装のフルトリム化が実施されました。
1990年のマイナーチェンジではヘッドランプが角形4灯から異形2灯へと変更されたほか、SOHCヘッドを採用した6HE1型エンジンへの換装により平成元年排出ガス規制に適合。パワーウィンドウやオートドアロックなども標準装備され、快適性が大きく向上しました。
1992年には250psを発揮する6HE1-TC型エンジンが追加され、ABSもオプション設定されました。
4代目
1994年(平成6年)に登場した4代目フォワードは、エンジンはTI・NAともにSOHC方式に統一され、パワーシフトとHSAを標準装備。運転席には自動体重調整機構付きシートが採用されるなど、ドライバーの快適性にも配慮した設計が特徴的です。
安全面では1997年にトラックとして初めて運転席SRSエアバッグが標準装備されたほか、1999年のマイナーチェンジではコモンレール式エンジンの採用による排出ガス規制への対応や、低床フルタイム4WD車の追加など車種ラインナップの拡充も図られました。
2002年にはクラッチレスMT「スムーサーF」が設定され、操作性と利便性が向上。2004年には排気酸化触媒の採用により平成15・16年排出ガス規制に適合し、2005年には新長期規制モデルが設定されました。
5代目
2007年(平成19年)に登場した5代目フォワードは、小型トラック「エルフ」との部品共有化が進められ、機械式ATのスムーサーFxが標準装備されたほか、中型トラックとして初めて助手席用エアバッグとプリテンショナー付きシートベルトが設定されるなど、安全性能の向上が大きな特徴です。
2014年のマイナーチェンジではエコストップの標準装備化により燃費性能が向上し、LDWS(車線逸脱警報装置)やIESC(電子式車両姿勢制御システム)がオプション設定されました。2015年にはプリクラッシュブレーキとミリ波車間ウォーニングが標準装備され、予防安全技術の充実が図られました。
2021年のマイナーチェンジではヘッドランプとフォグランプのLED化が実施されたほか、交差点警報や先行車発進お知らせ機能、歩行者検知機能付きプリクラッシュブレーキが追加されるなど、先進安全技術を積極的に取り入れながら16年にわたって進化を続けた世代です。
6代目
2023年(令和5年)に販売が開始された現行の6代目フォワードは、いすゞ初のコモンアーキテクチャー戦略「I-MACS」を採用し、エンジン・トランスミッション・安全装備などをエルフと共通のモジュール設計とすることで、多様なニーズへの対応力を高めています。フロントグリルにはいすゞの新たなブランドアイデンティティである「ワールドクロスフロー」を採用し、先代から大きくイメージを刷新しました。
インテリアも一新され、7インチディスプレイの搭載やステアリングスイッチの標準装備、ステアリングホイールの小径化など、操作性と快適性が向上しています。安全支援機能についても充実が図られており、標識連動型スピードリミッターやドライバーステータスモニター、全車速車間クルーズ、ドライバー異常時対応システム(EDSS)など、グレードに応じた複数の安全支援パッケージが設定されています。
2024年にはGVW15t超車が追加され、カミンズと共同開発した直列6気筒エンジンを搭載するなど、ラインナップのさらなる拡充が続いています。
なお、歴代フォワードの写真は以下のページで確認できますので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
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いすゞ・フォワードの歴代モデルをチェック
今回は、いすゞ・フォワードの歴代モデルの特徴や詳細などを解説しました。1970年の初代登場から現在の6代目に至るまで、時代ごとの排出ガス規制や安全基準に対応しながら進化を重ねてきた中型トラックです。
中古車両を選ぶ際には、歴代モデルごとの違いや特性を理解しておくことも重要です。用途や使用環境、予算に応じて最適な一台を見極めるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
この記事を監修した人
トラックランド管理人:高良
神奈川県出身。株式会社タカネットサービスの9年目の社員。
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実際のトラック販売やメンテナンスにも精通しており、読者にとって有益な情報をわかりやすく提供することを心がけています。
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