小型トラック市場で高い人気を誇る三菱ふそうのキャンター。都市部での配送業務から建設現場まで、幅広い業種で活躍している車両です。優れた取り回し性能や燃費効率、快適な運転環境が評価されており、初めてトラックを運転する方にも扱いやすい点が魅力です。
この記事では、三菱ふそう・キャンターの主な特徴をはじめ、中古車両を選ぶ際にチェックすべきポイントや注意点についても解説します。中古キャンターの購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
三菱ふそう・キャンターとは?
小型トラックを代表するモデルで、長年にわたり多くの事業者・ドライバーに支持されてきた車両です。1963年に登場して以来、時代のニーズに合わせて進化を重ね、都市部での配送業務から工事現場での資材運搬まで、幅広い用途で活用されています。
取り回しの良さや積載性の高さに加え、近年のモデルでは燃費性能や安全装備の向上も図られ、環境負荷の低減にも配慮されています。
歴代モデル
初代(1963年〜1968年)
2トン積の小型トラック、T720型として登場。視界性と操作性に優れたキャブオーバー型で、走行性能に加えて経済性も評価されて人気を博しました。
2代目(1968年〜1973年)
「ニューキャンター」の名で登場。丸形4灯ヘッドランプやコンビネーションテールランプ、フルシンクロのトランスミッションなども導入され、ガソリン仕様や高出力ディーゼルも展開されました。
3代目(1973年〜1978年)
通称「Vキャンター」の3代目は、2.5トン・3トン積仕様で展開され、2700ccディーゼルエンジンや4G52型ガソリンエンジンを搭載。低床仕様も登場し、用途の幅が広がりました。
4代目(1978年〜1985年)
「黄金の足」というキャッチフレーズで親しまれた通称「黄金キャンター」。ワイドキャブや3トン積車が新たに設定され、ラインナップが拡充。1982年には直接噴射式ディーゼルエンジンも追加され、性能面でも進化を遂げました。
5代目(1985年〜1993年)
ライトを異形角形2灯に変更するなどデザインを一新。MMCエンブレムはスリーダイヤに変更され、フロントディスクブレーキの採用やコラムシフトからフロアシフトへの変更も特徴です。ABSやパワーウインドーも装備され、安全性・快適性が向上しました。
6代目(1993年〜2002年)
通称「NEWキャンター」。一部車種にプロジェクターライトやツインキャリパーディスクブレーキが採用され、直噴DOHCディーゼルなど新エンジンも搭載され、救急車などの特装ベースとしても利用されました。
7代目(2002年〜2011年)
通称「ジェネレーション・キャンター」。世界初のインパネシフトを採用し、操作性が向上し、2006年には「キャンターエコハイブリッド」も登場し、環境性能の面でも大きな進化を遂げました。
8代目(2010年〜2020年)
通称「ブルーテックキャンター」。尿素SCRシステムやDUONIC(6速DCT)を採用し、環境性能・燃費性能を飛躍的に改善しました。2017年には世界初の量産EV小型トラック「eCanter」も登場。
9代目(2020年〜現在)
新デザイン「ふそうブラックベルト」を採用し、先進安全装備の充実を図った現行モデルです。国内小型トラック初の「アクティブ・サイドガード・アシスト」などを装備しています。2023年には「eCanter」が2代目へとフルモデルチェンジ。
最新のキャンターの特徴
現行の三菱ふそう・キャンターの特徴を「安全性」「経済性」「快適性」に分けて解説します。
安全性
先進の安全機能が多数搭載され、誰もが安心して運転できるトラックを実現しています。「アクティブ・サイドガード・アシスト1.0」は左折時の巻き込みリスクを軽減し、「アクティブ・ブレーキ・アシスト5」は前方の歩行者や車両を検知して衝突被害を軽減。
わき見やまぶたの動きを感知する「アクティブ・アテンション・アシスト」、ESP®(車両安定制御装置)、LDWS(車線逸脱警報)、交通標識認識機能など、多彩な運転支援機能があります。LEDヘッドランプや助手席ミラーなども含め、ドライバーと周囲の安全を守る仕組みが整っています。
経済性
高効率なエンジンと先進の排ガス処理技術による経済性も特徴的です。最新の「4P10+」エンジンは、最大で175PSの高出力を持ちながらも、全車が平成27年度燃費基準+10%以上をクリアする優れた燃費性能です。
BlueTec®テクノロジーにより、排ガス中のNOxやPMも大幅に低減され、環境規制にも対応しています。燃費の良い運転を支援する「エコランプ」や「DUONIC 2.0」のスムーズな変速も経済性に貢献。高耐久部品の採用でメンテナンスコストの低減も実現し、長く乗っても安心な低ランニングコストの車両です。
快適性
快適性の高さも魅力で、新設計のインテリアは視認性と操作性を追求し、10インチのフル液晶メーターやステアリングスイッチ、オプションのセンターディスプレイなどを装備。FUSOイージーアクセスシステムにより、鍵を取り出さずにドアの解錠やエンジン始動が可能です。
疲れにくいシート設計、広々とした車内空間、荷役作業に適した全低床設計、最小回転半径5.1mの小回り性能など、日常の業務での使い勝手の良さもあります。安全・経済性とともに、ドライバーの快適な運行をサポートする工夫がなされています。
中古車両を選ぶ際のポイント・注意点
中古トラックの購入において最も重要なのは、信頼できる販売店で購入することです。販売実績が豊富で、適切な品質管理が行われている業者であれば、安心して使用できる車両を購入できます。事前に業者のホームページや口コミなどで情報を確認しましょう。
特に、自社で整備工場を持つ販売店であれば、納車前の点検・整備などを含めた品質管理が徹底されていることが多く、万一のトラブルの際にも対応してもらえる可能性が高いでしょう。
また、中古車両は状態確認も必須です。外装のキズやサビ、タイヤの摩耗といった目に見える部分はもちろんのこと、エンジンやミッション、足回り、電装系など内部の機能面もしっかりチェックしましょう。
走行距離や年式だけではわからない不具合の可能性を見逃さないためにも、エンジンの始動やできれば試乗を行い、実際の動作や音に異常がないかを確認することが大切です。
中古キャンターをお探しなら
高品質な中古キャンターをお探しの場合には、全国対応の中古トラック販売店「トラックランド」をぜひご利用ください。三菱ふそう・キャンターをはじめ、様々なメーカーの中古トラックを豊富に取り揃えており、ご希望の車両が在庫にない場合にはお探しすることも可能です。
品質管理を徹底しており、購入後のアフターサポートも充実しておりますので、安心してご利用ください。初期コストを抑えて導入できる月額定額サービスの「サブスクdeスグのり」も好評です。
中古の三菱ふそう・キャンターをお探しの場合には、ぜひトラックランドにご相談ください。
中古の三菱ふそう・キャンターをお探しの方へ
三菱ふそうのキャンターは、小型トラックを代表するモデルで、多くの現場で活躍しており、中古市場でも人気があります。現行モデルは、安全性・経済性・快適性に優れ、運転する人にも環境にも配慮された設計が魅力です。
中古車両を購入する際は、信頼できる販売店を選び、しっかりと車両の状態を確認することが大切です。三菱ふそう・キャンターなどの中古の小型トラックをお探しであれば、ぜひトラックランドにお問い合わせください。
この記事を監修した人

神奈川県出身。株式会社タカネットサービスの9年目の社員。
これまでに監修した記事は200件以上!中古トラックに関する豊富な知識と経験を活かし、中古トラック業界の最新情報やお役立ち情報を発信しています。
実際のトラック販売やメンテナンスにも精通しており、読者にとって有益な情報をわかりやすく提供することを心がけています。
趣味は野球観戦で、休日には球場でリフレッシュするのが楽しみの一つ。
「月刊トラックランドオンライン」にて、中古トラック選びのコツや業界の最新情報を発信中。
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