トラックを維持・管理していくためには、一定の期間ごとに法で定められた「車検」を受ける必要があります。
トラックの車検は、数トン単位の重量物を載せて公道を走るトラックを安心・安全に運行するために必要な点検です。しかし、高額になりがちなトラックの車検費用に頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、トラックの車検項目から有効期限、車検費用の相場まで詳しく解説します。
トラック車検の有効期間
車検とは、「自動車検査登録制度」の略で、自動車が国土交通省が定める保安基準に適合しているかを一定期間ごとに検査・登録をする制度を指します。
自家用の乗用車や、自家用で使用している軽トラックの車検有効期間は、新車から初回車検までが3年間、2回目以降は2年ごととなっています。使用する貨物トラックの車検有効期間は自家用の乗用車とは異なりますので注意が必要です。
主な貨物トラックの車検有効期限は以下の通りです。
初回 | 2回目以降 | |
車両総重量 8t未満 | 2年 | 1年 |
車両総重量 8t以上 | 1年 | 1年 |
軽トラック | 2年 | 2年 |
車両総重量が8tを超えるトラックの場合、初回車検も2回目以降の継続検査の場合も有効期間が1年間となっている点に注意が必要です。
車検の有効期間は、車検証もしくはフロントガラスに貼りつけられている検査商標で確認することができます。
車検切れの状態で公道を走行した場合、(道路運送車両法第108条)
・違反点数6点
・30日間の免許停止
・6か月以下の懲役または30万円以下の罰金
(道路運送車両法第108条)
と、ドライバーに重い罰則が与えられるだけではなく、事業所の行政処分などにつながるケースもありますので、事業所をあげて車検の有効期間はしっかりと管理しておくようにしましょう。
トラックの車検項目
車検では、トラックが安全に公道を走行できる状態であるか検査されます。ここでは、トラックの主な車検項目の内容について解説します。
外回り点検
ワイパーの状態やライトの点灯確認、またフロントガラス部に破損がないか、外回りを点検します。
トラックの場合、荷台などが架装されている部品が取り付けられた際に、構造変更手続きが正しく行われているかどうかも確認されます。
エンジンルーム点検
ベルトのひび割れや、オイル漏れ・水漏れなど、エンジンルームの不具合を点検します。
また、排ガス中のCO2濃度が自治体の規制に適合しているかどうか、公害発散防止装置が正常に動作しているかも合わせて確認します。
室内点検
ハンドルのがたつきや、ブレーキペダル・クラッチペダル、パーキングブレーキの遊びが適正か点検します。
また、メーター部を目視して、エンジンチェックランプが点灯していないかどうかも確認します。
足回り点検
タイヤやホイール、ショックアブソーバーなどの点検に加え、ブレーキ性能など、特に安全運転に係わる部分を点検する工程です。
また、トラックのホイールにはハブベアリングが装着されているため、ハブベアリングのがたつきの確認やグリスの詰め替えなどを行います。
下回り点検
トラックを下部から確認し、各部のロッド・アームやプロペラシャフトにがたつきなどがないか、またブレーキホースやパイプのひび割れやオイル漏れ、マフラーの破損などがないかを点検します。汚れによる点検項目の見落としが無いように、トラックの下部洗浄が行われる場合が多くなっています。
MT車のトラックの場合、クラッチ板も消耗品となるため、クラッチのすべりなどが発生している場合はミッションを脱着してクラッチ板を確認・交換します。
車検の際には、フレームなどの錆を防ぐ、シャーシブラックを塗装する場合もあります。
トラックの車検費用
トラックの車検費用は、自動車重量税+自賠責保険料+印紙代を合わせた「法定費用」と、工賃となる「整備点検費用」が合算されます。
一般的に、トラックの車検費用は乗用車とは比べものにならないほど高額になります。ここでは、車検費用の内訳を確認してみましょう。
法定費用
トラックの車検時の法定費用は、自動車重量税・自賠責保険料・印紙代(検査手数料)の3項目です。
自動車重量税は、車両総重量によって異なります。
1t以下 | 2,800円 |
~2t | 5,600円 |
~3t | 8,400円 |
~4t | 11,200円 |
~5t | 14,000円 |
~6t | 16,800円 |
~7t | 19,600円 |
~8t | 22,400円 |
※1年・事業用・エコカー減税などなしの場合
参考:国土交通省(https://www.mlit.go.jp
/jidosha/kensatoroku/sikumi/zyuuryouzei.pdf)
また、継続検査の際の事業用トラックの自賠責保険の保険料は以下の通りです。
・2t以下:34,650円
・2t超:49,900円
トラックの印紙代は一律1,800円となりますので、例えば、車両総重量3,500kg(4t以下)のトラックの法定費用は以下のようになります。
・11,200円(自動車重量税)
+49,900円(自賠責保険料)
+1,800円(印紙代)=62,900円
法定費用は国が定める税金・保険料などの費用ですので、整備業者による値段の違いはなく一律です。
整備点検費用
車検時の工賃として発生するのが整備点検費用です。整備点検費用には、大きく分けて基本費用となる「点検整備費用」と、車両の状態によって異なる「整備工賃」「部品代」が合算されます。
点検の結果、不具合の整備などが必要ない場合、点検整備費用と法定費用だけで済みますので費用を抑えることができますが、事業用として酷使されているトラックの場合、車検を通すための整備が必要になるケースがほとんどです。
整備工賃は「レバレート」と呼ばれる時間工賃から、整備を行う際の標準時間によって設定されます。
例えば、
・ファンベルト交換:整備工賃5,000円+部品代2,000円
・バッテリー交換:整備工賃1,000円+部品代20,000円
など、整備が必要な箇所によって費用が異なりますが、整備が必要な項目が多ければ多いほど、費用が積み重なり車検費用も高額になってしまいます。
車検費用を抑えたいのは当然ですが、車検時に発覚した不良個所を整備しておかないと、車両の故障につながるだけではなく、安全な運行に重大な影響を与えてしまうこともあります。また、検査項目に係わる不具合は修理しないと車検に通過することができません。
トラックランドの
「あんしん車検パック」がおすすめ
事業所にとっては頭を悩ませてしまう高額な車検費用。少しでもお得に、かつ安心にトラックを管理したい方には、トラックランドの「あんしん車検パック」がおすすめです。
あんしん車検パックでは、お得なパック料金で車検+メンテナンスのサービスを提供します。
・車検
・楽のりパック(https://truckland.jp/store/rakunori/)
・エンジンチェック点検
トラックの車検は、乗用車と比べて点検が必要な項目が多く、車検費用が高額になってしまいがちです。
あんしん車検パックでは、車検だけではなく、バッテリー交換、各種ベルト類交換、各オイルエレメント交換、エンジンルームや足回り、下回りなどの点検行う「楽のりパック」、DPFの脱着清掃も含めたエンジンチェック点検も一括でおまかせ頂けます。
あんしん車検パックにインジェクターの脱着・洗浄も付いた「あんしん車検パックプラス」も提供しておりますので、ご希望に合わせてご検討下さい。
あんしん車検パック:https://truckland.jp/store/anshin_pack/
トラックの日常点検も大切
毎日の業務で酷使されるトラックは、法で定められた車検のほか、ドライバーによる毎日の日常点検が義務付けられています。
日常点検を行うことで、不具合を早めに発見することにつながりますので、故障が重篤化する前に対処を行うことが可能です。
車検の際に複数の整備・修理が発生すると車検費用が高くなってしまいますので、日常点検で見つかった必要箇所をこまめに整備を行っておくことで、車検の費用を抑えることにもつながります。
参考:国土交通省 自動車の点検整備「日常点検整備」
(https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/
tenkenseibi/tenken/t1/t1-2/)
トラック車検のご相談は
トラックの車検は、継続検査の場合は基本的に毎年必要です。
車検の際には、法定費用+車検整備費用が発生するため、車検費用が高額になってしまいがちです。
車両を管理する際の必要経費となる車検費用を安く抑えたい事業者様には、トラックランドの「あんしん車検パック」をおすすめします。
大切なトラックの車検はグループに整備工場のあるトラックランドにぜひお任せください。