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トラックの日常点検の必要性と項目・方法を解説

はたらくクルマコラム

トラックの日常点検の必要性と項目・方法を解説

長距離走行や重い荷物の運搬が多いトラックは、負荷がかかりやすいため、安全に使用するために日常点検が欠かせません。適切な点検を行うことで、車両の不具合を早期に発見し、重大な事故や故障を未然に防ぐことができます。

今回の記事では、トラックの日常点検の重要性や、点検すべき項目、具体的な点検方法などを解説します。

トラックの日常点検の必要性

日常点検を適切に実施することで、車両の不具合を早期に発見し、大きな事故や故障を未然に防ぐことが可能です。特に、ブレーキやタイヤ、エンジンオイル、冷却水、灯火類といった基本的なチェックを怠ると、走行中のトラブルや重大事故につながるリスクが高まります。それらの部品は消耗しやすく、異常が発生してもすぐに気づきにくいため、毎日の点検で小さな異変を見逃さないことが重要です。

また、法令で定められた点検義務があるため、適切な日常点検を行わなければ、運行停止処分や罰則の対象となる可能性もあります。道路運送車両法では日常点検の実施が義務付けられており、安全運行を維持するためにも、適切なチェックが求められます。さらに、定期的な点検を行うことで、エンジンやブレーキの負担を軽減し、燃費の向上やメンテナンスコストの削減にもつながるため、運行管理の効率化にも大きく貢献します。

このように、日常点検はトラックの安全性を確保し、業務のスムーズな遂行を支えるために不可欠な作業です。運転前のチェックを徹底し、トラックの故障や事故を未然に防ぐことで、ドライバーの安全はもちろん、会社全体の業務の安定性を向上させることができます。

トラックの日常点検の項目・方法

トラックの日常点検の項目・方法

ここでは、点検前の注意点と主な点検項目、その方法を解説します。

点検前の注意点

・平たんな場所で行う
・タイヤに輪止めをかける
・パーキングブレーキを確実に効かせ、ギヤをニュートラルにする
・エンジンを止め、スターターキーを必ず抜き取る
・走行直後の点検は避け、エンジンが冷えた状態で行う
・キャブをティルトする際は、操作手順に従う
・吸気ダクトに物を落とさないよう注意する
・エンジンの上に乗るときは、パイプ類や補機類に足を掛けない
・点検後は、エンジンルーム内のウエスや工具の置き忘れを確認する

項目・方法

①車両周囲の点検
運行前に車両全体を一周しながら、外観や異常がないかを確認することが重要です。前日までの運行で気になった点や異常があった部分を中心に、タイヤの状態やランプ類の破損・点灯を細かくチェックします。特に、タイヤは空気圧が適正か、亀裂や異常摩耗がないか、溝の深さが基準を満たしているかを確認し、ホイールナットの緩みがないかも入念に点検する必要があります。車両下にオイル漏れや冷却水の漏れがないか、地面にシミがないかも確認し、異常があれば早急に対応することが大切です。

②エンジンルームの点検
キャブをチルトし、エンジンオイルの量が適正か、冷却水の量が「MAX」と「MIN」の間に収まっているかを確認します。オイルはゲージを抜き取り、規定範囲内かどうかをチェックし、黒く濁っていたり、粘度が低下している場合は交換を検討します。バッテリー液の量も適切か確認し、端子部分に腐食や緩みが見られる場合は清掃を行い、確実な接触を保つことが重要です。また、ファンベルトの張りや損傷を点検し、緩みや亀裂がある場合は早めの交換を行います。

③運転席での点検
キャブを戻した後は、運転席に座り、各操作系統の機能を確認します。ブレーキやペダルの踏みしろを確かめ、異常に軽い、または踏み込んだまま戻らない場合は整備が必要です。パーキングブレーキのレバーが適切に引けるかをチェックし、効きが甘い場合は調整を検討します。また、ウインドウォッシャー液の残量を確認し、ノズルが正常に噴射するかを点検します。ワイパーの拭き取り状態が悪い場合は、ブレードの交換を行い、雨天時の視認性を確保しましょう。

④エンジンの始動と作動確認
エンジンを始動し、アイドリング時の回転が安定しているかを確認します。始動時に異音や振動が大きい場合は、点火系や燃料系の不具合が考えられるため、早めの点検が必要です。加速や減速時にエンジンのレスポンスが悪い場合も、燃料フィルターの詰まりやエアクリーナーの汚れが原因の可能性があります。エアブレーキ車では、エア圧計の針が正常範囲内にあるかを確認し、エア圧の上昇が遅い場合は漏れや異常がないか確認することが必要です。

⑤ランプ・灯火類の点検
夜間や悪天候時の安全を確保するため、ヘッドライト、ブレーキランプ、ウインカー、ハザードランプが正しく点灯・点滅するかを確認します。ランプカバーが曇っていたり、汚れている場合は視認性が低下するため、清掃を行うことが望ましいです。また、ランプが点灯しない場合は電球の交換や電気系統の点検を実施し、早急に修理を行いましょう。

⑥ブレーキ関連の点検
ブレーキの不具合は重大事故につながるため、慎重な点検が必要です。ブレーキペダルを踏んだ際の踏みしろや効き具合を確認し、異常がある場合は早急に整備を行います。エアブレーキ車では、ブレーキバルブの異音がないかをチェックし、異常な音がする場合はブレーキ系統のエア漏れを疑う必要があります。また、チャンバーのロッドストロークやブレーキドラムとライニングのすき間を確認し、摩耗が進んでいる場合は早めの交換を検討します。

⑦荷台・積載物の点検
荷台の状態や積載物の固定を確認し、走行中の荷崩れや落下事故を防ぐことが大切です。ロープやラッシングベルトの締め付けを点検し、必要に応じて再調整を行います。特に、ウイング車やコンテナ車では扉のロックが確実に施錠されているかを確認し、不完全な状態で運行しないよう注意が必要です。

参考:日常点検 | 全日本トラック協会

トラックの日常点検は重要

トラックの日常点検は、安全運行を維持し、事故や故障を未然に防ぐために欠かせない重要な作業です。エンジンやブレーキ、タイヤ、灯火類、バッテリー、積載物などを定期的に点検することで、突然のトラブルを防ぎ、運行の安全性を確保できます。日常点検を怠ると、車両の不具合に気付かず、大きな故障や事故につながるリスクが高まるため、毎日の習慣として点検を徹底することが求められます。トラックの性能を最大限に活かし、長く安全に使用するためにも、日常点検を確実に実施しましょう。

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