観光や送迎など幅広い場面で活用されている「マイクロバス」。普段耳にする機会は多いものの、具体的にどのような車両を指すのか、また他のバスとの違いについては意外と知られていません。
今回の記事では、マイクロバスとは何かをはじめ、定員、運転に必要な免許、中型バスとの違いなどを解説します。
マイクロバスについて知りたい方や、活用を検討されている方はぜひ参考にしてください。
マイクロバスとは?
中型バスよりも一回り小さなサイズのバスを指し、観光から送迎まで幅広い用途で活用されている車両です。全長は7メートル前後とコンパクトで、車幅や高さも抑えられているため、狭い道路や住宅街でも運行しやすいのが特徴です。
中型・大型バスでは進入が難しい道路や施設の敷地内でも取り回しがしやすく、乗り降りの利便性も高いため、都市部での利用に最適です。また、車両のサイズが比較的小さい分、燃費面や運用コストを抑えられる点もメリットの一つです。
マイクロバスは、小回りの良さと汎用性を兼ね備えた、実用性の高いバスとして広く普及しています。
定員
定員に関しては、11名以上29名以下と定められています。一般的には20名前後が標準で、補助席を活用することで最大28名ほどまで乗車できるタイプが多く流通しています。
なお、12歳未満の子どもは「3人で2人分」と計算されるため、スクールバスや送迎用途では実質的にさらに多くの子どもを乗せられるケースもあります。コンパクトな車体ながら効率的に人を運べることが、マイクロバスが多様なシーンで選ばれている理由の一つです。
主な用途
マイクロバスは、現代社会において主に以下のようなシーンで活用されています。
学校・幼稚園の送迎
スクールバスや幼稚園バスとして多く利用されています。住宅街や狭い道路でも走行しやすいため、安全に子どもを送迎できるのが大きな利点です。シートや内装が子ども向けに工夫されている車両もあります。
企業の送迎
社員やアルバイトを一度に輸送できるマイクロバスは、工場やオフィスまでの送迎手段として重宝されています。中型・大型バスを必要としない規模でも効率良く人員を運べるため、コスト削減につながります。また、定期送迎だけでなく研修やイベントなど臨時の移動手段としても用いられています。
観光・旅行
小規模の団体旅行や地域イベントでは、マイクロバスが最適です。中型・大型バスでは進入が難しい観光地や山間部でも走行しやすいため、目的地の選択肢が広がります。さらに、補助席を利用すれば定員を調整でき、少人数から中規模のグループ旅行まで幅広く対応できます。
宿泊施設の送迎
ホテルや旅館、空港周辺では、宿泊客や利用客の移動手段としてマイクロバスが活用されています。定期運行・シャトルバスとして、サービス向上に欠かせない役割を担っています。
福祉・地域交通
自治体や福祉施設では、高齢者や障がい者の移動支援用としてマイクロバスを活用しています。スロープやリフト付きの福祉仕様モデルもあり、バリアフリー移動を実現できます。また、過疎地では地域のコミュニティバスとして導入され、日常の移動手段を支える役割も果たしています。
以上のように、マイクロバスは私たちの日常の様々な場面で活用されているのです。
マイクロバスの運転に必要な免許
マイクロバスは普通免許では運転できません。定員11人以上の車両を運転するには、中型免許(8t限定解除)または大型免許が必要になります。特に注意すべきは、「中型免許(8t限定)」ではマイクロバスを運転できないという点です。8t限定が解除された中型免許、もしくは大型免許を取得している必要があります。
中型免許では車両総重量11トン未満、最大積載量6.5トン未満、定員29人以下までのバスを運転可能で、マイクロバスはその範囲に含まれます。
また、旅客を有料で運送する場合は、それらの免許に加えて第二種免許(中型二種または大型二種)が必要です。観光バスや送迎バスなど、乗客を業務として運ぶ際には必須となります。社内送迎や個人利用など無償での運行であれば一種免許で問題ありませんが、事業として旅客運送を行う場合には、必ず二種免許を取得することが求められます。
マイクロバスと中型バスの違い
中型バスは、マイクロバスよりもひと回り大きく、用途や設備面に違いがあります。定員は27名前後が一般的で、マイクロバスに多く見られる補助席が設けられていないケースが多いです。車体サイズは全長9メートル前後とマイクロバスより長く、ゆったりとした座席配置になっていますが、道路状況によっては取り回しに注意が必要です。
また、中型バスには基本的にトランクルームが備わっており、大きな荷物や旅行用スーツケースを収納できる点も特徴です。それにより、観光旅行や長距離移動、スポーツチームの遠征など、人数と荷物の両方に対応した輸送が可能になります。
なお、中型バスの運転に必要な免許についてはマイクロバスと同様で、中型免許または大型免許が求められ、旅客を有料で輸送する場合は二種免許の取得が必須となります。
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マイクロバスについて
マイクロバスは、中型バスよりもコンパクトながら十分な定員を確保でき、送迎から観光、福祉利用まで幅広く活用されている実用性の高い車両です。定員は11名以上29名以下で、用途や運行形態に応じて必要な免許が変わるため、導入前に条件を確認することが重要です。
また、中型バスとの違いを理解することで、利用目的に最適な車両を選択できます。小回りの良さと多用途性を兼ね備えたマイクロバスは、地域や企業の移動ニーズを支える存在です。マイクロバスの活用を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
この記事を監修した人

神奈川県出身。株式会社タカネットサービスの9年目の社員。
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