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トラックの低床とは?高床との違いやメリット・デメリット

はたらくクルマコラム

トラックの低床とは?高床との違いやメリット・デメリット

トラックには様々な種類があり、用途や運用環境に応じた様々な工夫が施されています。「低床」「高床」という分類もあり、トラック選びにおいて重要なポイントの一つです。

この記事では、低床トラックの特徴や、高床との違い、メリット・デメリットを解説します。低床トラックについて知りたい方や、購入を検討されている方はぜひご覧ください。

トラックの低床とは?

荷台の高さが低く設計されたトラックを指します。一般的には、前輪と後輪で異なるサイズのタイヤが用いられ、後輪に小径タイヤを使用することで、地上から荷台までの高さを抑えています。その構造により、荷物の積み下ろしがしやすく、作業効率が向上します。低床トラックは、建設資材の運搬や引っ越し作業、物流業界での配送業務など、様々な用途で使用されています。

倉庫間の短距離輸送やイベント機材の搬入といった、限られたスペースで効率的な作業が求められる場面でも重宝されます。農業分野では野菜や果物といった収穫物の運搬に活用されるほか、酒類や花の配達など、低床で作業がしやすい特性を活かした配送にも適しています。低床トラックは幅広い産業で需要があり、効率的かつ安全な作業を実現することのできる車両です。

高床との違い

荷台の高さが標準的または高めに設計されたトラックを指します。地面から荷台までの距離が長くなるため、大型の貨物や重量物を扱う場合にはリフトやクレーンなどが用いられることが多く、それらの装備が効率的な作業をするためには欠かせません。荷台が高い分、作業者が直接荷物を持ち上げたり降ろしたりする際の負担が増えるというデメリットがあります。

高床トラックの大きな特徴は、路面の凹凸や悪路に対する優れた走行性能です。タイヤが大きく、強化されたサスペンションが採用されることが多く、未舗装道路や砂利道、ぬかるみといった厳しい路面環境にも適応できます。また、車高が高いため、道路上の障害物や段差も乗り越えやすく、安定した走行が可能です。そのため、建設現場や山間部、農業用道路といった、過酷な環境での使用に適しています。

低床トラックのメリット・デメリット

低床トラックのメリット・デメリット

低床トラックの主なメリット・デメリットを紹介します。

メリット

荷物の積み降ろしがしやすい
荷台の高さが低く設計されているため、地面から荷台までの距離が短く、作業者が荷物を持ち上げたり降ろしたりする際の負担が軽減されます。重量物や大型の荷物を頻繁に扱う現場では、作業効率の向上や疲労軽減が期待できます。特に高齢、女性ドライバーにとってはメリットが大きいでしょう。

重心が低くて安定性が高い
荷台の位置が低いことでトラック全体の重心も下がり、走行時の安定性が高まります。それにより、カーブや急ブレーキ時の横転リスクが軽減されるだけでなく、積荷の崩壊リスクも抑えられます。

積載スペースが広い
荷台を低くすることで、全体の設計が効率化され、積載スペースを広く確保できます。一度に運搬できる荷物の量が増え、効率的な輸送が可能になります。大型の荷物やかさばる資材を運ぶ際には適しており、配送回数を減らすことで燃料費や作業コストの削減にも繋がります。

ハンドルが軽い
小径タイヤが用いられるため、旋回時のステアリングへの負担も軽減されます。その結果、ドライバーにとっては運転がしやすくなります。狭い道や駐車場での細かな操作が必要な場面では、ステアリング操作のしやすさが大きなメリットとなります。軽い操作感はトラックの運転に慣れていない方にとっても扱いやすく、安全な運転環境を実現できます。

デメリット

衝撃が伝わりやすい
小径タイヤはクッション性が劣ることから、衝撃が車両全体に伝わりやすいというデメリットがあります。悪路や段差が多い道では、乗り心地が悪くなるだけでなく、荷物への影響が出る可能性もあります。精密機器や壊れやすい商品を輸送する場合、振動や衝撃によるダメージを防ぐための工夫が必要です。長時間の運転ではドライバーへの負担も大きくなるため、運転環境を整えることも考慮しなければなりません。

スペアタイヤが2種類必要
前輪と後輪で異なるサイズのタイヤを使用すると、スペアタイヤも2種類用意しなければなりません。その点は、管理や交換の際の手間が増えるだけでなく、予備タイヤの保管スペースの確保や追加コストも必要になります。長距離輸送や長時間の運行が多い場合には、スペアタイヤの種類や状態を常に確認しておく必要があり、日常的な管理業務の負担が増える点もデメリットといえます。

全低床トラックとは?

全低床トラックとは?

通常の低床トラックのほかに「全低床トラック」と呼ばれるタイプも存在します。低床トラックよりも荷台の高さが若干高いタイプで、前輪と後輪のタイヤサイズが同じである点が大きな特徴です。

一般的な低床トラックでは後輪のサイズを抑えることで荷台の低さを実現しますが、全低床トラックは前後のタイヤを小さくすることで均一な高さを保ちながら荷台を低くします。

その設計により、積載時の作業がしやすくなるだけでなく、全体のバランスが良くなるため、より安定した走行が可能になります。また、荷台の高さが低くなるだけでなく、運転席の高さも抑えられているため、ドライバーが乗り降りしやすい点も大きな利点です。

前後のタイヤサイズが統一されているため、スペアタイヤの管理が容易になる点も魅力です。スペアタイヤの交換時に互換性があるため、運用コストの削減や管理の手間が軽減されます。

低床トラックをお探しなら

今回は「低床トラックとは?」というテーマで解説しました。低床トラックは、荷物の積み降ろしのしやすさや走行時の安定性など、多くのメリットがあるため、建設業や物流業界をはじめ幅広く活用されています。一方で、衝撃が伝わりやすい点やスペアタイヤの管理が必要といったデメリットもあるため、使用環境や目的に応じて選ぶことが大切です。

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