トラックランドONLINE

はたらくクルマコラム

ダブルタイヤの構造は?メリット・デメリットも解説

大型トラックやバスの後輪に採用されることが多いダブルタイヤは、普段から業務で大型車両を使用している方にとっては身近な存在である一方、その構造や特性について詳しく理解している方は意外と少ないかもしれません。

今回の記事では、ダブルタイヤの基本的な定義から構造・仕組み、シングルタイヤとの違い、メリット・デメリットなどを解説します。交換費用やシングル化についても触れていますので、ダブルタイヤについて知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

ダブルタイヤとは?

車軸の左右それぞれに2本ずつタイヤを並べて装着する方式のことで、「複輪」とも呼ばれます。1本のタイヤで支える力を2本に分散させることで、より大きな荷重に対応できる点がダブルタイヤの特徴です。

乗用車や小型トラックでは一般的にシングルタイヤが採用されていますが、積載量の大きい大型車両においてはダブルタイヤが標準的な構成といえます。

構造・仕組み

ダブルタイヤは、1つの車軸に対して左右それぞれ2本のタイヤを内側と外側に重ねるように装着する構造になっています。内側のタイヤを「インナータイヤ」、外側のタイヤを「アウタータイヤ」と呼び、専用のホイールとスペーサーを使用して2本を固定します。

1輪あたりにかかる重量を2本のタイヤで受け持つ仕組みとなっており、大型トラックやバスのような総重量の大きい車両でも安定した走行を実現できます。

シングルタイヤとの違い

シングルタイヤは、車軸の左右それぞれに1本ずつタイヤを装着する一般的な方式のことです。乗用車や小型トラックは基本的にその方式で、ダブルタイヤと比較してシンプルな構造が特徴です。

具体的な違いとしては、タイヤ1本あたりにかかる荷重の大きさです。シングルタイヤは1本で車両の重量を支えるのに対し、ダブルタイヤは2本で分担するため、大きな積載重量への対応力に差が生じます。

また、タイヤの幅にも違いがあります。シングルタイヤは接地面を広く確保するためタイヤ幅が広く設計されているのに対し、ダブルタイヤは2本を並べて装着する構造上、1本あたりの幅は比較的細くなっています。さらに、ホイールの形状や装着方法もそれぞれ異なるため、タイヤ交換の際はダブルタイヤ専用の部品や手順が必要となります。

ダブルタイヤのメリット・デメリット

ダブルタイヤのメリット・デメリット

ダブルタイヤには、大型車両の運行を支える多くの利点がある一方で、構造上の特性から生じる課題も存在します。

導入や運用する際は、メリットとデメリットの両面を正しく理解しておくことが大切です。

メリット

走行時の安定性が向上する
接地面積が広くなることで車両の安定性が高まり、カーブや高速走行時でもふらつきにくくなります。重量物を積載した状態でも安定した走行が可能で、横風の影響も受けにくくなるため、長距離輸送時の安全性向上にも寄与します。

パンク時のリスクを軽減できる
片側のタイヤがパンクした場合でももう一方のタイヤが支えるため、急激なバランスの崩れを防ぎやすく、安全性の向上につながります。特に高速走行中や積載時のトラブルにおいても、車両の挙動が安定しやすく、重大事故のリスクを低減できます。

悪路での走行性能が高い
接地面積が広いため、ぬかるみや砂利道などの悪路でもグリップ力を確保しやすく、安定した走行が可能です。特に地盤が不安定な場所では、タイヤが沈み込みにくくなることでスタックのリスクを軽減できます。過酷な作業環境でも安定した走破性を発揮できる点は大きな強みです。

デメリット

タイヤ交換・メンテナンスのコストが高い
タイヤの本数が増える分、交換やメンテナンスにかかる費用は高くなります。単純に2倍の本数になるため、定期的な交換費用や点検コストが積み重なりやすい点がデメリットです。

車両重量が増加する
タイヤやホイールの数が増えることで車両自体の重量が増加し、その分燃費に影響を与える可能性があります。また、車両重量が増えることで積載効率がわずかに低下するケースもあります。

整備や点検に手間がかかる
タイヤの本数が多いことで、空気圧チェックや摩耗状態の確認など、日常的な点検作業に時間と手間がかかります。内側のタイヤは視認しにくいため、見落としが発生しやすい点も課題です。適切な管理を怠ると、性能低下やトラブルの原因となるため、こまめな点検が求められます。

ダブルタイヤの交換にかかる費用

ダブルタイヤの交換にかかる費用

一般的に大型トラック用のタイヤは乗用車用と比べて単価が高く、ダブルタイヤは左右それぞれ2本ずつ装着されているため、後輪をすべて交換する場合は合計4本分の費用が必要となります。

タイヤ本体の価格はサイズやメーカーによって差がありますが、1本あたり数万円程度が目安となります。それに加えて、タイヤの脱着・組み換え・バランス調整などの作業工賃が発生します。ダブルタイヤはシングルタイヤと比べて脱着の手順が複雑なため、作業工賃がやや高くなる傾向があります。

インナータイヤとアウタータイヤの摩耗状態が異なる場合、どちらか一方だけを交換するケースもありますが、摩耗の偏りを防ぐためにも左右セットでの交換が推奨されます。

ダブルタイヤのシングル化とは?

ダブルタイヤのシングル化とは?

後輪に装着されているダブルタイヤを1本のワイドタイヤに換装することを指します。シングル化の最大のメリットは燃費性能の向上です。タイヤの本数が減ることで車両重量が軽くなり、転がり抵抗が低減されることで燃料消費量を抑えられる効果が期待できます。

長距離運行が多い事業者にとっては、運行コストの削減につながる有効な選択肢のひとつといえます。

一方で、シングル化にはいくつかの注意点もあります。ダブルタイヤと比べてタイヤ1本あたりの負荷が増すため、使用するタイヤはダブルタイヤ用よりも幅広で耐荷重性能の高い専用タイヤが必要になります。

シングル化を検討する際は、車両の用途や運行環境を十分に考慮したうえで、専門業者に相談しながら判断することが重要です。

ダブルタイヤについて

今回は、ダブルタイヤの構造や仕組み、シングルタイヤとの違い、メリット・デメリット、交換費用、シングル化について解説しました。ダブルタイヤは大型トラックやバスの安全運行を支える重要な装備であり、その特性を正しく理解したうえで適切な点検・整備を行うことが、安心・安全な車両運用につながります。

なお、トラックの整備の依頼や買い替え、増車をご検討中の場合には、ぜひトラックランドにご相談ください。

全国対応で中古トラック・商用車の販売・買取・リースまで幅広く対応しています。また、グループ会社の陸送ネットでは、登録・車検・整備・陸送まで一括対応が可能です。

車両の導入からアフターサポートまで、トラックに関するさまざまなご要望に対して一貫してサポートいたします。

トラックランドの詳細はこちら

陸送ネット

陸送ネットの詳細はこちら

車両の陸送・登録・車検・整備を手掛け、全国対応でスムーズな車両移動をサポート。特殊車両や大型車両にも対応し、法人・個人を問わず幅広いニーズに応えています。

この記事を監修した人

この記事を監修した人 トラックランド管理人:高良

神奈川県出身。株式会社タカネットサービスの9年目の社員。
これまでに監修した記事は200件以上!中古トラックに関する豊富な知識と経験を活かし、中古トラック業界の最新情報やお役立ち情報を発信しています。

実際のトラック販売やメンテナンスにも精通しており、読者にとって有益な情報をわかりやすく提供することを心がけています。

趣味は野球観戦で、休日には球場でリフレッシュするのが楽しみの一つ。

「月刊トラックランドオンライン」にて、中古トラック選びのコツや業界の最新情報を発信中。

ぜひチェックしてください!

重ダンプとは何?用途や運転に必要な資格・免許についても前のページ

【いすゞ・フォワード】歴代モデルの特徴を詳しく解説次のページ

カテゴリー

月刊トラックランド本誌の定期購読ご希望の方はこちら
月刊トラックランド本誌バックナンバー
PAGE TOP