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トラックのオイル交換の時期や費用を解説!交換しないリスクについても

はたらくクルマコラム

トラックのオイル交換の時期や費用を解説!交換しないリスクについても

トラックを安全かつ効率的に運行するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。エンジンオイルの交換は車両の寿命や燃費、性能に大きく関わる重要なメンテナンスのひとつです。

しかし、「どのタイミングで交換するのが良いのか」「交換しないとどうなるのか」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。この記事では、トラックのオイル交換の適切な時期や費用、交換を怠ることで生じるリスクについて解説します。

そもそもエンジンオイルとは?

トラックや自動車のエンジン内部を保護し、スムーズな動作を維持するために不可欠な潤滑油の一種です。エンジン内部には多くの金属部品が高速で動いており、摩擦が発生すると部品が摩耗しやすくなります。エンジンオイルはその摩擦を軽減し、エンジンの寿命を延ばす役割があります。

また、潤滑以外にも、エンジンの熱を吸収・分散する冷却作用、エンジン内部の汚れを取り除く洗浄作用、金属部品の腐食を防ぐ防錆作用など、様々な役割があります。

エンジンオイルには「鉱物油」「部分合成油」「全合成油」といった種類があり、それぞれ粘度や性能が異なります。

トラックのオイル交換の時期・費用

トラックのオイル交換の時期・費用

トラックのオイル交換の適切なタイミングや、かかる費用について解説します。

交換時期

オイル交換の適切な時期は、使用状況やエンジンの種類等によって異なりますが、一般的には走行距離や使用期間が目安になります。

小型トラック:15,000km~20,000kmまたは1年ごと
中型トラック:15,000km~30,000kmまたは1年ごと
大型トラック:20,000km~40,000kmまたは1年ごと

オイル交換のタイミングを見極めるには、オイルの汚れや粘度の変化をチェックすることも重要です。エンジンオイルが黒く濁っていたり、粘度が極端に低下している場合は、早めの交換を検討しましょう。

また、長時間のアイドリング、高負荷走行、山道や未舗装路の頻繁な走行などの条件下では、通常よりもエンジンオイルの劣化が早いため、より短いスパンでの交換が推奨されます。

料金・費用相場

オイル交換費用は、オイルの種類やエンジンの排気量、オイルの交換量によって異なります。以下は一般的な費用相場です。

小型トラック:5,000円~15,000円
中型トラック:10,000円~30,000円
大型トラック:20,000円~50,000円

オイルの種類によっても価格が変わり、鉱物油は比較的安価ですが、全合成油や部分合成油は耐久性が高く、エンジンの保護性能も優れているため価格が高くなります。そのため、コストと性能を考慮し、適切なオイルを選ぶことが重要です。

また、オイル交換時にはオイルフィルターの交換も推奨されており、フィルター交換費用は2,000円~5,000円程度が一般的です。フィルターを交換せずに古いまま使用すると、オイルの汚れが蓄積し、効果が半減するため、セットでの交換が望ましいでしょう。

トラックのオイル交換をしないとどうなる?

トラックのオイル交換をしないとどうなる?

定期的にオイル交換をせずに使い続けると、エンジンに深刻なダメージを与え、最悪の場合、エンジンの故障につながる可能性があります。ここでは、オイル交換を怠ることで発生する主なリスクを解説します。

エンジン内部の摩耗が進む
オイルが劣化すると潤滑性能が低下し、エンジン内部の摩擦が増加します。それによりシリンダーやピストンが削れやすくなり、エンジンの寿命が短くなる可能性があります。さらに、摩耗した金属片がオイル内に混入すると、他の部品にもダメージを与え、異音や振動の原因になることもあります。その状態を放置すると、修理費用が高額になり、最悪の場合エンジンの交換が必要になることもあります。

エンジンの過熱(オーバーヒート)
劣化したオイルは冷却効果が低下し、エンジン内部の温度が上昇しやすくなります。特に長時間運転を行うトラックでは、オーバーヒートのリスクが高まり、最悪の場合エンジンが焼き付く可能性もあるため注意が必要です。また、冷却機能が十分に働かないと、ガスケットの損傷やラジエーターへの負担増加につながります。

燃費が悪化する
劣化したオイルは粘度が増し、エンジンの動きがスムーズにいかなくなります。その結果、エンジンの負荷が増加し、燃料消費が増えて燃費が悪化する原因となります。燃料費の増加は運送業務全体のコストにも影響を与えるため、経済的な損失につながる可能性があります。適切なオイル交換を行うことで、エンジンの動きが滑らかになり、燃費の向上につながります。

性能が低下する
オイル交換をしないと汚れが蓄積し、スラッジ(オイルの燃えカス)がエンジン内部に堆積します。それによりエンジンの性能が低下し、加速が鈍くなる、エンジンの始動が悪くなるといった問題が発生する可能性があります。また、オイルの清浄機能が低下すると、燃焼室やバルブ周りにカーボンが蓄積し、エンジンが正常に作動しなくなることもあります。

オイル交換は自分でもできる?

オイル交換は自分でもできる?

トラックのオイル交換は自分でも行うことが可能ですが、注意点もあります。基本的な流れとしては、車両を平坦な場所に停め、オイルパンのドレンボルトを緩めて古いオイルを排出し、新しいオイルを適量注ぐという作業になります。

自力でのオイル交換の注意点としては、適切なオイルの種類や粘度を選ばないとエンジン性能が低下する恐れがあるほか、ドレンボルトの締め付けが不十分だとオイル漏れを引き起こす可能性があるというのが挙げられます。また、排出した廃オイルは正しく処理する必要があり、不適切に廃棄すると環境問題につながるため注意が必要です。

トラックはエンジンオイルの使用量が多く、適切な管理が求められるため、安全かつ確実にオイル交換を行うためにも、専門業者に依頼するのが賢明です。

トラックの定期的なオイル交換は重要

オイル交換は、トラックの基本的なメンテナンスで、適切な時期に交換することで、エンジン内部の摩耗を防ぎ、トラブルのリスクを軽減できます。交換を怠ると、オイルの劣化によってエンジン性能が低下し、最悪の場合はエンジンの故障につながる可能性があります。費用や交換頻度を把握し、適切なメンテナンスを心がけることが重要です。

なお、車両の買い替えやメンテナンスについてお悩みの方は、ぜひトラックランドへご相談ください。

トラックランドでは、中古トラックや商用車の販売・買取・リース(サブスク)など幅広いサービスを提供しています。グループ会社である陸送ネットでは、車両登録や車検、整備、陸送などを一括で対応可能。定期点検や急な修理にも迅速に対応しております。

トラックのオイル交換を含むメンテナンス、または買い替えを検討中の方は、ぜひトラックランドへお気軽にご相談ください。

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この記事を監修した人

この記事を監修した人 トラックランド管理人:高良

神奈川県出身。株式会社タカネットサービスの9年目の社員。
これまでに監修した記事は200件以上!中古トラックに関する豊富な知識と経験を活かし、中古トラック業界の最新情報やお役立ち情報を発信しています。

実際のトラック販売やメンテナンスにも精通しており、読者にとって有益な情報をわかりやすく提供することを心がけています。

趣味は野球観戦で、休日には球場でリフレッシュするのが楽しみの一つ。

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