トラックには様々なサイズが存在が存在し、軽トラックから20トントラックまで、用途に応じて適切なトラックが利用されています。
20トントラックともなれば、それだけ多くの荷物を積載できますが、導入にあたっては自社で運用できるかどうか事前に確認が必要です。
この記事では、これから20トントラックについて知りたい方、購入を検討している方向けに、20トントラックの主な用途や運転に必要な免許、価格帯など幅広く解説します。
20トントラックとは?
道路法や道路運送車両法において明確に定義されているわけではありませんが、一般的に20トントラックとは「車両総重量」が約20トンのトラックを指します。
多くの運送会社では、車両総重量よりも「最大積載量」を意識するケースが多く見られますが、最大積載量を増やすと必然的に車両総重量も重くなる傾向にあります。
車両総重量を掲載する場合は、以下の公式で概算することができます。
【車両総重量=最大積載量+乗車定員(1名55kgとして計算)+車両重量】
日本国内において、20トントラックを運用する上で注意すべき点は、原則として“20トントラックが国内の保安基準の制限値”である点です。
それ以上の車両総重量になるトラックは、最大で25トンまで認められ、高速自動車国道または重さ指定道路のみを走ることができます。
なお、重さ指定道路とは、道路管理者が道路の構造・保全・交通危険防止の観点から「最大25トンの車両総重量なら支障なく走れる」ものと認めた道路を指します。
ただし、ホイールベースや全長にも指定があり、ホイールベースは7m以上・全長は11m以上が25トンまでと定められている点に注意が必要です。
種類・主な用途
20トントラックとして運用されることが多いトラックの種類や主な用途は、概ね以下の通りです。
ダンプカー | ●主に荷台を傾けて積荷を下ろすタイプのトラック ●土砂・砕石・産業廃棄物などの輸送に利用される |
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ミキサー車 | ●生コンクリートを工事現場などへ運搬するための車両 ●生コンクリートは時間の経過とともに分離してしまう性質があるため、ミキサー車のドラムを回転させて常時生コンクリートが分離しないよう攪拌している |
バンボディ | ●箱型の荷台が置かれているトラックを指す ●アルミの箱を用いた「アルミバン」がよく知られているが、冷凍物を運搬する冷凍バンなどのバリエーションもある |
ウイングボディ | ●荷台部分の側面が、鳥の翼(ウイング)のように跳ね上がる構造となっているトラック ●基本的には箱型の荷台となっているため、荷物を雨や風から守りつつ、積み下ろし作業が効率化できるメリットがある |
まとめると、20トントラックは積荷の違いこそあるものの、重量物を積む場面、長距離輸送で活躍するトラックであることが分かります。
また、上記の種類の中には、車両総重量が25トンのトラックもあります。
必要な免許
20トントラックは、道路交通法で「大型自動車」に区分されています。
大型自動車を運転するためには、最低でも「大型自動車第一種免許」が必要になり、その免許を取得すると次の条件の車両を運転できるようになります。
●車両総重量11トン以上
●最大積載量6.5トン以上
●乗員定員30名以上
大型自動車第一種免許を取得すると、上記サイズよりも小さいトラック・バスなども運転可能です。
ただし、バスなどで「運賃をもらって人を目的地まで運ぶ」場合は、大型自動車第二種免許の取得が必要です。
なお、大型免許を取得するためには、普通自動車免許の取得後から3年が経過していなければなりません。
社内の若いスタッフに取得を促す際は、普通自動車免許の取得からどのくらい年数が経過しているのか、事前に把握しておきましょう。
220トントラックのサイズ・積載量
20トントラックのサイズは、車両のタイプによって違いがあるものの、目安となるサイズ感は概ね次のようなイメージです。
長さ | 12m以内 |
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幅 | 2.5m以内 |
高さ | 3.8m以内 |
最遠軸距 (ホイールベース) |
5.5m以上7m未満・または7m以上 |
荷台の長さ | 5.1~10m前後 |
荷台の幅 | 2.3~2.5m以内 |
荷台の高さ | 4.5m以内 |
次に最大積載量ですが、車両総重量が20トン以内の場合、概ね9,000kg程度(8,600~9,500kg)ほどが上限と考えてよいでしょう。
もちろん、トラックのタイプによって最大積載量は異なるため、購入時は必要な積載量を満たしているかどうか確認することが大切です。
20トントラックの人気車種と価格帯
20トントラックには、次のような人気車種が存在します。
以下、それぞれの人気車種の詳細や、価格帯に関する注意点などを解説します。
三菱ふそう・スーパーグレート
多くのトラックドライバーにとって「憧れの車両」ともいえる、三菱ふそうのスーパーグレート。
最新型のエンジンは軽量化・低燃費を実現しており、先進AMTの「ShiftPilot」によって、経験の浅いドライバーも運転しやすくなっています。
新車価格は、2021年のモデルで概ね2160万円ほどとされ、日本で乗られている他メーカーのトラックに比べると比較的、価格は低いです。
いすゞ・ギガ
いすゞのギガは、安全運転とドライバーの運転のしやすさを両立した車両で、最新型の車両にはプリクラッシュブレーキやブラインドスポットモニターなどが装着されています。
省燃費運転につながるトランスミッション、ドライバー向けグッズを区分けして収納できるヘッダーコンソールなども、ドライバーに人気の要素です。
新車価格は概ね2,600万円弱を見積もる必要があるため、新車購入を検討する前に、まずは自社のニーズに合った中古車がないかどうかを確認してみてもよいでしょう。
日野・プロフィア
燃費性能と乗りやすさ重視で20トントラックを選ぶなら、日野のプロフィアもおすすめです。
シャシー・ウイングボディの軽量化にともない、満タン給油で約2,000kmの往復も可能とされます(平均燃費4.0km/ℓの場合)。
プロフィアの場合、中古市場で多くの車両が見つかるため、まずは中古市場に目を向けてみるとよいでしょう。
UDトラックス・クオン
UDトラックスのクオンは、複数の観点からバランスよく仕上げられたトラックです。
燃費や安全性はもちろんのこと、荷役性や架装性を考慮しつつ軽量化が図られており、オプションの設定も豊富です。
新車価格は概ね1,900万円弱と、他の人気メーカーに比べると安価な傾向にあります。
中古車の価格帯は様々
先にご紹介したトラックを中古で購入する場合、その価格帯は様々です。
全体的な相場観としては、概ね200~1,500万円程度が相場とされますが、価格や性能には個体差があるため、購入時は注意が必要です。
中古トラックをお探しなら
20トントラックを中古でお探しの場合、サポートが充実した販売店で購入すると、購入後のトラブルを避けることにつながります。
トラックランドでは、販売から納車までワンストップでサービスを提供することが可能です。
買取・販売・陸送・メンテナンスサービス・リースという5つのサービスを柱とし、常時豊富な在庫を取り揃えております。
仕入れ担当が厳しいチェックの末に仕入れた車両は、プロの整備士によってさらにチェックが入り、お客様に販売できる状態かどうか丁寧に確認しております。
その後、必要に応じて架修・架装が行われた後は、さらに出庫前チェックを経て陸送ドライバーへと引き継がれます。
安心して運用できる20トントラックをお探しの方は、トラックランドまでお電話・メールにてご連絡いただければ、お客様のニーズに合う車両を選定いたします。
またトラックランドでは、経営環境の変化に合わせて、必要なトラックを必要な期間だけ利用できるトラックのサブスクリプションサービス「サブスクdeスグのり」も提供しています。
20トントラックについて
20トントラックは、日本国内において多くの荷物を積載できるトラックで、大型自動車免許を取得したドライバーが運転できます。
積荷の種類によって、異なるタイプのトラックを運用する必要があり、様々な用途で利用されています。
しかし、総じて新車価格は高額になりがちなため、導入コストを節約するには高品質の中古トラックの購入をおすすめします。
品質面でも安心して中古トラックを購入したい方は、トラックランドにご相談ください。