2024年問題や燃料高騰などにより、運送事業者の経営環境は年々厳しくなっています。
昨今のEC通販の台頭による物流ニーズの高まり、ドライバーや車両の確保の難しさなどを受け、物流・運送業界に変化が起きはじめています。
今回は、この物流・運送業界が抱える様々な課題と、それにともなって起こりつつある変化について詳しく解説していきます。経営者だけでなく、物流・運送業界に関わる全ての人々が理解し、対策を練るための情報を提供します。
物流・運送業界が抱えている課題
まずは物流・運送業界が抱えている2つの課題について、概要を解説します。
①2024年問題
2024年4月から物流業界における働き方改革関連法の施行が始まり、これにより従業員の過重な労働時間の短縮や労働環境の改善が期待されています。
しかし、労働環境が改善される一方、労働時間削減により以下のような問題が起きることが懸念されています。
●物流・運送企業の売上、利益の減少
●ドライバーの収入減少
●荷主が支払う運賃の高騰
②燃料高騰
トラックが走行するために必要不可欠なのが燃料です。
ところが世界情勢の不安定化や円安などにより原油(燃料)価格が高騰しています。
「燃料高騰=経費増大」となり企業の利益が圧迫されることに。
燃料高騰した分を運賃に上乗せすればいいのでは?と思われるかもしれませんが、実際のところは、以下の理由、背景により値上げが難しいのが現状です。
●運賃値上げすることで競合他社に仕事を取られる
●そもそも荷主との直接交渉が難しい
物流・運送業界の変化
運送契約の変化
BtoB長期独占契約
↓
複数荷主による短期契約
以前までは大企業との独占契約(BtoB)を結ぶことで順調な経営を行うことができていました。
しかしコロナ禍以降、契約先の大企業が減収減益になることで運賃の引き下げや契約の解除などがあり、物流・運送業界の経営環境は厳しいものになりました。
一方でEC通販の台頭により、消費者の需要動向が日々変動するBtoC、CtoC向け物流ニーズが増加傾向にあります。
このようなニーズの変化を受け、運送事業者もトラックを資産として長期保有するスタイルから、荷主の物流需要に合わせてトラックを用意できる期間限定利用型のサブスクリースを利用するスタイルに変化しつつあります。
トラックのサブスク利用のメリット
物流需要に合わせて車両を用意できるのがトラックのサブスク利用の大きなメリットです。
また新たな車両を定期的に更新することで、以下のようなメリットもあります。
ドライバーの疲労軽減
新しいトラックへ定期的に更新することで、常に最新装備の車両で業務を行うことができます。
これによりドライバーの疲労軽減、さらには作業効率の向上も見込めます。
路上故障リスク軽減
トラックの主な故障にはエンジントラブル、オーバーヒート、クラッチの故障などが挙げられます。
これらは日々の運行で蓄積される部品の消耗・摩耗によって引き起こされることが多いです。
定期的な車両の更新により、消耗部品を一定水準以上に保つことができるので、突然の故障が発生しにくくなります。
整備メンテナンスコストの削減
トラックを何台も保有している企業では、故障の都度修理をしたり、たとえ業務に使用していない車両であっても整備をする必要があったりと、突発的・余分なメンテナンスコストがかかってしまいます。
サブスクリースを利用すれば、毎月のリース料の中にメンテナンス代が含まれているので突発的な支出の心配がありません。
また必要な台数だけリースするので空き車両がなくなり、余分なメンテナンスコストもカットできます。
物流・運送業界が抱える課題を解決するために
今回は物流・運送業界が抱える課題と変化について解説してきました。
①2024年問題
②燃料高騰
これまで時間外労働が常習化していた物流・運送業界も、働き方改革によって労働環境が改善されようとしています。
しかし一方では労働時間が減ることで収入・収益の低下、運賃の値上げなどが懸念され、さらには燃料高騰もあるなど問題は山積みです。
またEC通販の台頭によってBtoC,CtoCの物流ニーズが高まっています。
これを受けて物流・運送業界では、荷主の物流需要に合わせてトラックを用意できる期間限定利用型サブスクリースを利用するスタイルに変化しつつあります。
需要に合わせて車両を用意できるだけでなく、トラックのサブスク利用には次のようなメリットがあります。
①ドライバーの疲労軽減
②路上故障リスク軽減
③整備メンテナンスコストの削減
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