効率的な積み下ろしが可能な大型ウイング車は、物流・運送業界を中心にパレット輸送や一括積み下ろしが求められるシーンで活躍しています。その汎用性と使い勝手の良さから、様々な現場で重宝されています。
この記事では、大型ウイング車の基本的なサイズ・積載量や、主な用途、車種、中古車を購入する際に確認するべきポイントをご紹介します。
大型ウイング車の導入を検討している方や、車両を探している方はぜひご覧ください。
大型ウイング車とは？
荷台の両側が鳥の翼のように上下に開閉する構造の大型トラックを指します。大容量の荷物を効率良く運ぶために設計されており、荷台の両側が開閉する仕組みのため、通常のバンタイプのトラックと比べて荷物の積み下ろしがしやすいという大きな特徴があります。
フォークリフトを使用したスムーズな積み下ろし作業が可能で、輸送業務の効率化に寄与します。荷台は防水性や防塵性に優れていることから、輸送中に荷物を外部環境から保護することができます。
サイズ・積載量
各車両によってサイズや積載量は異なりますが、大型トラックの基準の範囲内になります。
大型トラックのサイズ・積載量の基準は以下の通りです。
【サイズ・積載量】
全長：12,000mm以内
全幅：2,500mm以内
全高：3,800mm以内
最大積載量：6,500kg以上
車両総重量：11,000kg以上
主な用途
パレット積みの荷物輸送に最適な大型ウイング車は、フォークリフトを使用して短時間で効率的に荷物の積み下ろしができるため、大量の貨物を一度に運ぶ物流倉庫や工場間の輸送でよく利用されています。
荷台が密閉型で、防水性や防塵性に優れているため、食品や日用品、精密機器などのデリケートな商品から工業製品まで、幅広い種類の荷物を安全に運ぶことが可能です。
イベント機材や展示用品の運搬に利用されることもあり、広い荷台と大きく開閉するウイング構造が、荷物の出し入れの利便性を高めます。
多用途で効率的な輸送を支える大型ウイング車は、幅広い分野で利用されています。
大型ウイング車の主な車種
大型ウイング車の主な車種とその特徴を紹介します。
日野・プロフィア
日野自動車が製造する大型トラックで、高い積載性能と快適な運転環境を追求したモデルです。搭載されているA09Cエンジンは軽量で低回転ながら高トルクで、燃費効率に優れています。直感的に操作可能なスイッチ類やサイドブレーキの配置、広々とした室内空間が特徴で、長距離輸送でも快適な運転が可能です。また、充実した安全性能により、ドライバーの負担を軽減しています。
三菱ふそう・スーパーグレート
輸送業界で長年支持されている代表的な大型トラックです。全車に標準搭載されたAMT「ShiftPilot」により、2ペダル操作が可能で、経験が浅いドライバーでも扱いやすい設計になっています。自動停止機能や発進・停止の調整機能などの安全性を高める装備も充実しています。
いすゞ・ギガ
いすゞ自動車が提供している大型トラックで、安全性と経済性を兼ね備えています。2025年度の燃費基準に対応したエンジンを搭載しており、環境にも配慮されています。安全装備には、プリクラッシュブレーキや車間クルーズコントロール、ブラインドスポットモニターなどが含まれ、事故リスクの軽減を図っています。
UDトラックス・クオン
ビッグサムの後継車として登場し、進化を続けているモデルです。軽量化された車体と高い燃費性能、快適な乗り心地が特徴で、省燃費でありながらもパワフルな走行を実現しています。高い架装性と優れたメンテナンス性、燃費性能の高さもあり、多くの輸送現場で活躍しています。
【大型ウイング車】中古車購入時に確認すべきこと
ここからは、大型ウイング車を中古で購入する際に確認すべきことを解説します。
販売店の信頼性
中古車両を購入する際は、信頼できる販売店での購入が何より大切です。販売実績や口コミなどを参考にし、信頼できる販売店を選ぶことで、購入後のトラブルを未然に防ぐことができます。
特に、自社に整備工場がある販売店では、適切な車両の点検や整備が行われていることが多く、品質の高い車両を購入できる可能性が高いです。
購入後のメンテナンスや修理対応についても事前に確認することが重要です。購入後一定期間内の保証が付いているのか、トラブルが発生した際に対応してもらえるのかなど、アフターサポートの内容も購入判断の大きなポイントになります。
信頼できる販売店を選ぶことで、長期的に安心して車両を利用することが可能になります。
走行距離と年式
走行距離と年式は、車両の状態を判断する大切な指標です。一般的に、走行距離が多い車両は部品の摩耗、劣化が進んでいる可能性が高いため、注意が必要です。
年式が古い場合も同様に、劣化が進んでいる可能性があるため、走行距離とのバランスを考慮することが大切です。また、整備履歴や定期的なメンテナンスが行われていたかどうかも確認しましょう。
車両の状態
車両の外装や内装の状態、エンジンやブレーキなどの主要部品の動作状況を入念に確認しましょう。特にウイング部分の開閉動作がスムーズかどうか、ヒビや歪みがないかを重点的にチェックする必要があります。
ウイングの開閉に不具合がある場合、修理費用が高額になる可能性もあるため注意が必要です。また、荷台部分の腐食や錆び、オイル漏れがないかを確認するだけでなく、タイヤの摩耗状態もチェックしましょう。
整備履歴が残っているか、前所有者の使用状況を確認することで、車両の状態をより深く把握できます。
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大型ウイング車について
大型ウイング車は、その特有の構造と機能により、輸送効率を高めることができる車両です。今回の記事では、大型ウイング車の特徴や主な用途、車種などを解説しました。
また、中古車両を購入する際に確認するべきこととして、販売店の信頼性、走行距離や年式、そして車両の状態のチェックが重要であることもお伝えしました。特にウイング部分の動作確認や荷台の腐食状態など、実用面での問題がないかを事前に確認することがポイントです。
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